手放し難い“ちょうど良さ”
クラブ契約メーカーの担当者に言わせると、堀琴音は感性重視でクラブを選ぶタイプだという。打感や構えやすさといった感覚に訴える要素をクリアしたものの中から、試打を通して機能の優れたものに移行していくのだ。
そんな堀が、長年愛用しているのがブリヂストンの「J815ドライバー」だ。
「弾き感がないものは嫌いですけど、弾きすぎるのもイヤ。ちょっとフェースに乗る手ごたえもありつつ、気持ちよく弾いてくれるのが好きなんです」(堀、以下同)
打球音も強めが好きだが、高すぎるのはダメ。こういった感覚を満たすべく、ツアーレップと試行錯誤して微調整し、作り上げたベストのモデルだけに、なかなか手放せないのだ。
アマチュア時代はテーラーメイドを使用していたが、プロ転向しブリヂストン契約直後から“お気に入り”に。トウ側に鉛を貼って左にいかないよう調整。気持ちよく振ってもフックのミスにならない。
クラウンのデザインが特徴的だが、堀は弾道をイメージしやすいという。フェース向きはスクェア。
インサイドアウトのヘッド軌道とややヒール寄りの打点とバランスが、安定したドロー弾道を生み出している。
フジクラのシャフトを愛用し、ウッド系は「スピーダーエボリューション」系のプロトタイプでまとめている。
新しいJGRもテスト中。初速が出て実戦で投入間近だ
新しい「JGR」のプロトタイプを試打したところ、なかなかの好感触だったという。
「計測するとボール初速も上がって、もっと飛ばせそうなんです。ただ、試合で使うにはもう少し調整が必要です」
秋の陣での投入に向けて、もう少しテストを重ねて調整していく予定だ。一度気に入ったらずっと使い続ける堀だが、悲願の初優勝に向けてニューJGRの投入があるかもしれない。
この記事は、現在発売中の月刊ゴルフダイジェスト10月号掲載の連載「マイクラブ・マイギアを語ろう!」より。本誌では、ドライバーのみならず、堀琴音の14本すべてが詳細に紹介されている。ぜひ、参考にしてみよう!
写真/有原裕晶