ミスショットが出ると、「今のは力んでいたねえ」とか「もっと力を抜かなくちゃ」などと言われる。そう。スウィング中の力みがミスを呼ぶことは、ビギナーから上級者まで、みんなが知っている周知の事実だ。そこで、脱力して打とうとするのだが、これがなかなか上手くいかない。それはどこに問題があるのか。どうしたら上手く脱力できるのか。辻村明志プロコーチに聞いてみた。

構えが悪いと力みは取れない

そもそも、なぜ力んでしまうのだろうか? 辻村コーチはこう分析する。

「スウィング中に力みが出る最大の原因は、構えにあります。構えが悪いからテークバックがいいところに上がらない。いいところに上がらないから、ダウンスウィングの軌道が狂う、外れる。すると、それを元に戻そう(ヘッドをボールに上手く当てよう)として、上体に力が入ってしまうというわけです。スウィングは立ち方が7割。そこが間違っていると、必ず上体で合わせる動きになります。悪い構えをしている限り、力を抜こうとしても抜くことができないのです」(辻村、以下同)

ではいい構えのポイントとは?

「重心が低く、軸が安定していて、前後左右に倒れていない。そして、上半身と下半身が連動して、いつでも動き出せる状態にある。これがいい構えの条件です。駆けっこの構え(用意ドンの“用意”の態勢)や、野球選手が守備についたときの構えのように、拇趾球に体重が乗った状態をイメージするとよいでしょう。このとき、一番大切なのは下半身に力を入れて踏ん張る。そうすることで初めて上体のムダな力が抜け、スムーズでパワフルなスウィングが可能になるのです」

画像: チカラが抜ける構えは上田桃子がお手本! 下半身でしっかり踏ん張るからこそ、上体のチカラが抜ける

チカラが抜ける構えは上田桃子がお手本! 下半身でしっかり踏ん張るからこそ、上体のチカラが抜ける

いい構えを作る3つの方法とは

それでは、いい構えを作る方法を教えてもらうことにしよう。

「オーソドックスな方法を3つ紹介しましょう。1つはその場でジャンプして構える方法、2つ目はキャディバッグのような重いモノを持ち上げた状態で構える方法、そして3つ目は数回スクワットをしてからアドレスを作る方法です。これらの方法で構えると、自然に重心が低く、軸が安定して、拇趾球に体重が乗った構えを作ることができるので、ぜひ試してもらいたいと思います」

画像: 「前後左右から押されても揺れないように踏ん張ってください」(モデル:小祝さくら)

「前後左右から押されても揺れないように踏ん張ってください」(モデル:小祝さくら)

スウィング中に力んでしまうことは突き詰めると、根底には悪い構えという結論になる。力んでミスショットが出やすいと感じたら、まずはいい構えができているかチェックをしよう。

この記事は、発売中の週刊ゴルフダイジェスト2017年9/12号の特集「辻村コーチが上田桃子に教えたチカラの抜き方」の一部。もっと詳しく力まないコツを知りたい人は、要チェック!

写真/増田保雄、大澤進二

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