芯を外れてもミスに強い。まさに“ピン”らしい1本
ドライビングディスタンスが320ヤードという飛距離を武器に、2017年の賞金王争いの目玉になっているチャン・キム。今回プロファイリングするのは、その彼が使用する「ピン G400ドライバー」だ。
「クラブ重さは実測で306グラムと標準的ですが、クラブ長さが実測で45.375インチとやや長いので、クラブの振りやすさの目安となるクラブ慣性モーメントが291万g㎠と大きくなり、ヘッドスピードが45m/sくらいのゴルファーが、タイミング良く振れる設計になっています」。(クラブ設計家・松尾好員氏)
さらに松尾氏は、「ヘッドはピンらしく横幅が広い形状と、米国ブランドらしい強いオープンフェース設定です。前モデルの「G30」に比べてヘッド体積が小さくなりましたが、非常に長い重心距離と非常に深い重心深度は維持され、慣性モーメントも大きく、芯を外れたミスヒットに強くなっています」と続ける。
振りやすく、ミスにも強い。操作性重視のゴルファーが重宝
では、実際に10.5度の標準Sシャフト仕様のクラブを試打した松尾好員氏と、プロゴルファーの堀越良和プロの感想を聞いてみよう。
まず松尾氏は、「シャフトは適度なしっかり感があり、インパクトが安定しやすくなっています。ヘッドのネック軸回りの慣性モーメントが非常に大きいので、ダウンスウィングでのヘッドの返りがゆるやかで、フック系の弾道が出にくくなっています。そして、前モデルよりも高重心に設定されているので、よりスピンが入って弾道も安定しやすくなっており、バッバ・ワトソンのように安定したフェード系弾道で攻めていけそうです」とコメント。
対する堀越プロは、「構えてみると座りがよく、445ccということもあって、いままでのGシリーズに比べて、操作性が上がりました。シャフトが少し長いようですが、ヘッドの投影面積が大きいからか、45インチくらいにしか感じません。振りやすく、ミスにも強いので、一発の飛びというより、安定した弾道を求めるゴルファーが重宝するクラブです。打音も軽やかで、弾き感があって、HS40~43m/sくらいあれば、初心者でも使いこなせるドライバーだと思います」とまとめてくれた。
右へのミスがイヤな人は、同シリーズの「SFテック」を。スピンを減らしたい人は「LSテック」がおすすめだ。
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