溝と溝の間に細かい出っ張りを作った
画像(写真1)をよ〜く見てほしい。溝と溝の間に小さな凸があるのが見えるだろうか。前作では、“溝と溝の間に細かい溝”を刻んでいたが、今回のマックダディ4では発想を逆転。逆に、“溝と溝の間に細かい出っ張り”を作ってしまった。そのことでボールが食いつきスピン性能がアップしたという。当然ながら、ルール適合。
ラインナップを見てみると46度から2度刻みで60度までと64度。バウンスもS:スタンダード、W:ワイドグラインド、C:Cグラインド、X:Xグラインドの4種類を58度と60度にラインナップした。
とくに46度ウェッジは、ピッチングのロフトが40度台前半の“飛び系ウェッジ”を使っている人にはありがたいだろう。46-52-58度、あるいは46-50-56度など、ウェッジセッティングの幅が広がる。
目線の高さで飛んでいく。ボールの飛び方にスピンが性能が見える
ラインナップもさることながら、なんといっても気になるのはそのスピン性能。58度のWとXソールの2種類を、プロゴルファー・中村修が試打した。
「まず構えた印象ですが、フェースが面長でやや大きくやさしく見えます。フェースの平らな面がしっかりと見えるので構えやすく、安心感が大きいですね。そしてスピン性能ですが、さすがに溝と溝の間の凸部の感触までは知覚できませんでしたが(笑)、やはり高いです。アプローチしたときにスピンが少ないとボールはポーンと高く上がってしまいますが、このウェッジの場合、高くも低くもなく目線くらいの高さでゆっくり飛んでいきます。ライがよければ安心してピンまで突っ込んでいけるウェッジですね」(中村)
続いては、「Wグラインド」と「Xグラインド」を打ち分けてもらおう。まずWグラインドから。
「Wグラインドはソール幅が広く、開いて構えなくてもバウンスの効果が十分に感じられます。開かずに芝の上を滑らせるように使うとやさしく打てますし、ソールが適度にラウンドして(丸くなって)いるので、傾斜地からでも芝に引っかかることなく打てます。ダフリにくいので、バンカーが苦手な人にもおススメできるソール形状ですね」(中村)
「一方のXグラインドは、プロが好んで使っているヒールとトウ側を削ったCグラインドに、ソール幅の広いWグラインドを融合したようなソール形状。ワイドでありながら、開いて使っても抜けがよくなるようにソールが削られているため、操作性が抜群です。もちろんスピンもよく入るので安心してピンまで突っ込んでいけます」
どんなレベルのゴルファーであってもグリーン周りでの寄せ次第でスコアは大きく変わるもの。重要なのはロフト選びとバウンスの形状、それとスピン性能だ。やさしい形状と高いスピン性能、そして幅広いラインナップを持ったこのウェッジは、ウェッジ選びの有力候補のひとつになってくれそうだ。