SWの出番は少ない。それが冬ゴルフの常識
芝が元気な時期はやさしい花道からのアプローチも、冬は途端に難易度がアップする。
「ミスが出る最大の原因は、クラブ選択のミスですね」と幡地プロ。
「芝が薄くなる冬は、ボールと地面との間にヘッドが入る隙間がないので、花道でもSWでボールを上げるのは難しいんです。上手くひろえても、スピンがかかったり、かからなかったりで、落ちてからの転がりも安定しません。AWでエッジから少し先のグリーンにキャリーさせ、そこからランで寄せたほうが、断然やさしいです。アプローチが苦手な人なら、さらにロフトの立ったクラブで転がし上げれば、より安全で確実ですよ」(幡地、以下同)
「ロフトが大きいSWは、打点で打ち出しの高さやスピン量が変わるので、落ちてからのランも安定しません。ロフトが立ったAWは、打点による差が小さいのでランも安定します」
AWの場合、キャリーとランの比率は概ね1:1なので、たとえばピンまで20ヤードの距離なら中間の10ヤード地点が落とし所。
「落としどころに目印を見つけますが、アバウトでいいんです。落とし所にキャリーさせる感覚ではなく、落ちてからのランもイメージして、ピンまでの距離を打ちます。また、薄い芝からはザックリのミスが出やすいので、アドレスでボールを真上から見ないで、やや右斜めから見るようにします。手先ではなく、体を使って振り子の要領で打つことも大切。自然なフェースターンで、横から払い打てばOKです」
この記事は、週刊ゴルフダイジェスト2017年12/12号の特集「寄せの冬支度! アプローチは『この3つ』だけでいい」より。ほかにも2017年の賞金女王・鈴木愛を長年指導してきた南秀樹コーチのアプローチのコツなど盛り沢山な内容になっている。続きは本誌にて。
写真/田中宏幸
※2017年11月28日16時45分、誤字を修正しました