木の根元に止まってしまったボール。このままでは打てないのでアンプレを宣言し、ドロップしたところボールが再び同じ位置に転がってきてしまった! この場合、再ドロップしていいんだっけ……?? アンプレヤブルの処置について、正しく理解していますか?
ティショットが曲がってしまい、ボールは左の崖下へ! 落下地点へ向かうと、なんと木の根元に。「このままでは打てないので、アンプレヤブルを宣言しまーす」。
「えっと、確かグリーンから遠い場所からドロップするのよね。ここならグリーンに近づかないわよね」。トンッ、コロコロコロコロ………。「あ、ちょっとヤダー!!」
「傾斜のせいでボールが止まらず、さっきと同じ場所に戻ってきちゃったわ! このままじゃあ打てないから……」。
「救済を受けた場合には、元の位置に転がり戻ったら無罰で再ドロップできますけど、アンプレの場合は元の位置に戻っても再ドロップできません。もう一度、1打罰でアンプレの処置をしないとダメですよ」。
「動かせない障害物から救済を受けるとき、ドロップしたボールが元の位置に戻ったら、もう一度ドロップできるわよね。今回も、元の位置に戻ったらアンプレした意味がなくなるから、無罰で再ドロップできるのよ」。
さて、2人の主張のうち正しいのはどっち?
球はドロップした時点でインプレーとなる(規則20‐4)。今回のように、アンプレヤブルでドロップした球が、ハザード内や動かせない障害物など、規則で再ドロップが求められる場所に転がって止まった場合を除き、あるがままでプレーするか、1打罰を追加して再度アンプレヤブルの処置をとる必要がある(裁定28/3)。
週刊ゴルフダイジェスト12/12号「ゴルルとルール。」より(監修・小山混、写真・姉崎正)