寒い日のラウンドは、体もカチコチで思うようなスウィングができなさそう。そういえばボールは温めると飛ぶ、って聞いたことを思い出し、手持ちの携帯カイロで温めてみたところ、同伴者から「ちょっと待って!」と物言いが……。「携帯品の使用」について、正しく理解していますか?
寒~い冬の日のラウンド。「今日は寒いわね~」。「ホント! 体もカチコチに固まってしまって、思うようなスウィングができないわ。あ~、これじゃあボールも飛ばなそうね……」。
「寒くてクラブをうまく握れないわ。携帯カイロで少しでも温めておこうっと。ん……?? そういえば、確かボールも温めると飛ぶっていう話があったわよね……」。
「そうだ! ポケットにカイロとボールを入れてみようっと。こうしたら、少しでも飛ぶようになるかもしれないわ」。
「ちょっとボールを温めたくらいで飛距離が大きく変わるわけじゃないし。温かいほうが飛ぶ気がするという程度の話だから、とくに問題ないでしょ。それがダメならカイロで手を温めることだってダメなんじゃないの?」
「回路を入れていたポケットにたまたまボールを入れておいただけなら問題ないけれど、いまみたいに温める目的でカイロを使った場合は『携帯品の異常な使用』とみなされて2打罰になるのよ」。
さて、2人の主張のうち正しいのはどちら?
ハンドウォーマーやカイロは人工の機器であるが、手を温めるために使用することは「伝統的に受け入れられている方法」であるため違反とならない(規則14-3例外2)。しかし今回のように、カイロを使って意図的に温められた球を使用することは、携帯品の異常な使用にあたり、2打罰を受ける(規則14-3)。
週刊ゴルフダイジェスト12/26号「ゴルルとルール。」より(監修・小山混、写真・岡沢裕行)