気合を入れたい朝イチのティショット。ティアップして早速打とうとしたところ、同伴者から「でべそじゃない?」と指摘されてしまった! でも、ボール全体がはみ出しているわけではないのに……。これってアウトなの? ティグラウンドの正しい範囲って、どこだっけ?
1番のティショット。「狙いはあの辺りの木よ~」と朝から気合は十分。「なんだかティを刺す手にも、力がこもっているわね!」
「さぁ、打つわよー!」「ちょっと待って!! それって“でべぞ”なんじゃない? 気持ちだけじゃなく、ボールまで前のめりになっているわよ(笑)」。
「真横から見ると、ティマーカーよりもボールが半分ぐらいはみ出ているわよね。これは立派な『でべそ』だから、このまま打つと2打罰。少しでも前から打ちたい気持ちはわかるけど、もう少し下げないとダメよ~」。
「待って! 『でべそ』になるのは、左右のティマーカーを結んだ線より“ボール全体”が前に出ている場合だけよ。ギリギリだけど、これはボール半分しか前に出ていないからルール上はまったく問題ないわ」。
さて、2人の見解のうち正しいのはどちら?
ティグラウンドは奥行き2クラブレングスの長方形の区域で、その前方と横の辺は2つのティマーカーの外側の先端を結んだ線をもって決める。「球全体」がこの区域の外にある場合、その球はティグラウンドの区域外にある(定義56)。区域外からのプレーは2打罰で打ち直し。今回は球の一部が区域内にあるので問題ない。
週刊ゴルフダイジェスト2018/1/2号「ゴルルとルール。」より(監修・小山混、写真・岡沢裕行)