この日は雪まじりとなった寒~いラウンド。打ったボールは、積もっている雪の上に落ちちゃった。救済を受けようとすると、同伴者から「ちょっと待って!」の声が……。たしか、雪はカジュアルウォーターとして扱っていいはずよね? 冬のラウンド時に迷いがちなカジュアルウォーターの定義について、しっかり覚えておきましょう!
この日の気温は0度と雪まじりのラウンド。「寒さとの戦いにもなりそうね。クラブを持つ指にも力が入らないし、体も回らないわ。わっ! 案の定ひっかけちゃった!」
「ええと、確かこのへんだったはず。あら。このあたりは木の陰になっているから、日が当たらなくて雪が降り積もっているわね」
「よかったー! バンカーじゃなかったのね。私のボールは雪の上で止まってくれていたわ。それでは……」。
「雪だってもともと水なんだから、広い意味では『カジュアルウォーター』と言っていいはずよ。だから雪の上にボールが乗ってしまった場合は、水溜りにボールが入ったときと同じで、無罰で救済が受けられるのよ」。
「もぐらの盛り土とかカジュアルウォーターなら救済できますけど、雪は救済できないんじゃないですか? もちろんボールが沈んでいたら救済できますけど、これは打てるからそのまま打たなきゃダメですよ」
さて、雪はカジュアルウォーターとして扱うことができるか否か? 2人の主張のうち正しいのはどちら?
カジュアルウォーターとは、「プレーヤーがスタンスをとる前やスタンスをとった後に見える一時的な水溜り」を指すが、「雪と自然の氷(霜を除く)は、プレーヤーの選択でカジュアルウォーターかルースインペディメントとして扱うことができる」(定義12)。したがって今回のように球が雪の上にある場合は救済を受けられる。
週刊ゴルフダイジェスト2/20「ゴルルとルール。」より(監修・小山混、写真・姉崎正)