木の上にボールが引っかかってしまったので、アンプレヤブルを宣言した。ところが直後に自然とボールが落ちてきて打つことが可能になったため、「やっぱり、アンプレやめまーす!」と言ったら、同伴者からはNGと言われてしまった! アンプレ宣言後に撤回することはできないの?
風の強いある日。打ったショットが、木の密集しているエリアにいってしまった! 「うそー! OBにはなっていないわよね?」
ボールの行方を探したところ、木の上にひっかかっているのを発見! 「あったわ!」「う~ん、これじゃあ打てませんよね」。「あ~あ。仕方がないから、アンプレを宣言するわ」。
アンプレを宣言したところで、急に突風が吹き、木の上にあったボールが自然にコロコロコロ……と落ちてきた! 「あらっ! ラッキー、ボールが落ちてきたわ」。
「えーっと……。さっき、ボールが落ちる前に『アンプレにする』と宣言してましたよね。その時点でそのボールはインプレーじゃなくなってしまうので、1打罰でアンプレの処置を取るしかないんですよ」。
「たしかにアンプレは宣言したけれど、木を揺らしたりクラブを使ってボールを落としたわけじゃないし、アンプレの処置を取ったわけでもないから、アンプレをやめてあるがままのボールを打っても問題ないはずよ」
この状況の場合、一度宣言したアンプレを撤回することができるか否か。2人の見解のうち正しいのはどちら?
一度アンプレヤブルの処置をする旨を宣言しても、その後の言動から、球をあるがままの状態でプレーしようと考えていることが明らかとなった場合、アンプレヤブルとみなしたプレーヤーの意思はなくなったとみなされる(裁定18-2/30)。今回の場合も、アンプレヤブルの処置をする前だったので、止まった場所から無罰で打てる。
週刊ゴルフダイジェスト4/10号「ゴルルとルール。」より(監修・小山混、写真・増田保雄)