ゴルフにも調子が良いときと悪いときがある。前半で思いもよらない好スコアを出せたとき、アベレージはシングルと逆の思考、行動をしてしまうのだと、メンタルトレーナー・プロコーチとして活躍する松本進は言う。著書「ゴルフ、あっというまに上達する極意。」から、チャンスに遭遇したときのシングルの考え方をご紹介。

ゴルフのレベルは“一気に上げる”

前半に本人もビックリするようないいスコアが出るときがあります。もちろんシングルになれる人は、このようなチャンスを絶対に逃がしません。自分のレベルを一気に上げる絶好の機会と捉えます。

シングル入りするまでのスコア軌跡を追ってみると、大半のシングルは、100の壁を破り、1年後に95を破り……といったスロースピードで上達しているわけではありません。100の壁を破ると2カ月後には90、六カ月後には80、そして1年で平均70台へと一気に駆け上がっていきます。

画像: 自分でもびっくりするくらい好スコアがでたとき、あなたならどう考えますか?

自分でもびっくりするくらい好スコアがでたとき、あなたならどう考えますか?

いったい何が違うのでしょうか。決定的な違いはBelief System(実現すると信じる力)の有無です。

上達の遅い人は、せっかくのチャンスに遭遇しても「こんなはずない」「でき過ぎ、マグレ」「悪いことが起きる前兆かも」と勢いに自らブレーキをかけてしまいます。せっかく燃えた火に油を注がず、水をかけてしまうのです。

シングルは未知の領域に突入することを「最高! ベストスコアを出すチャンス」と解釈します。だから、前半のスコアがよければ、シングルだったら後半は攻めます。油を注ぎ続けます。

なぜなら、「今日は調子がいい日だから」。絶好調だからいいスコアが出た。だから攻めて当たり前なのです。

調子がよければ攻め、悪ければ守る

アベレージは、シングルの逆をするって、知っていましたか。

アベレージは未知の領域に突入すると恐怖を感じて、完全に守りに入ります。反対に調子が悪いと、ミスを取り返そうとして無謀に攻めるようになります。だからベストスコアが更新されません。

次回、前半に普段よりもいいスコアが出たら、必ず後半は攻め続けるようにしましょう。弱気になってしまう人は、後半のスコアカードに「攻める!」と気持ちを込めて大書してください。

これはメモではなく宣言です。毎ホール見て、気持ちを奮い立たせましょう。この攻める気持ちがベストスコア更新への大きな鍵となるのです。

「ゴルフ、あっというまに上達する極意。」(ゴルフダイジェスト新書)より

写真/姉崎正

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