飛距離を出したいロフトが立った番手でのキャリー不足を感じた方にはユーティリティがオススメだと、芹澤信雄プロは言う。プロから見たユーティリティの利点を、著書「芹澤流ならスウィングが変わる」からご紹介。
やさしくキャリーが出せるユーティリティを活用
コースで戦略を立てるためには、自分の番手ごとの飛距離を把握する必要があります。そして、自分の番手ごとのキャリーの距離が正確に把握できるようになると、ロフトが立った番手でのキャリー不足を実感する方も多いと思います。
そういう場合は、ぜひユーティリティ(UT)を使いましょう。UTは、ロングアイアンと同じ距離をミドルアイアン並みの高い弾道で、しっかりキャリーを出して狙えるとても便利なクラブです。
私自身、いまは3、4番アイアンをバッグから抜いて、2本のUTを使っています。球が上がらない難しいクラブを無理に使い続けるのは、グリーンをキャリーで狙えずにスコアメークの面で不利なだけでなく、球を上げようとする動作を誘発してスウィングを崩す原因にもなりかねません。
操作性ではアイアンに劣りますが、キャリーが不足がちな番手では、操作性よりキャリーのほうが圧倒的に大きな武器になります。
また、ウッドとアイアンの中間のような形状のユーティリティは、アイアンよりも重心が低くて深いので球は上がりやすいのですが、アイアンと同じ感覚で使うほうが機能を引き出すことができます。払い打つのではなく、少しダウンブローで球をとらえるのがコツですよ。
「芹澤流ならスウィングが変わる」(ゴルフダイジェスト社)より(一部改変)
撮影/姉崎正