マスターズ開催コース、オーガスタナショナルGCの12番パー3といえば、155ヤードと短いにも関わらず、絶妙なコース設計と上空を舞う風の影響で名手たちを苦しめてきた名物ホール。その12番で、タイガー・ウッズが3日目にガッツポーズを披露していた。まさかホールインワン!? いやいや、ただ「ワンオンしただけ」だというのだ。その理由は!? 週刊ゴルフダイジェスト編集部の特派記者がレポート。
2日連続で川に入れていた
12番、155ヤードのパー3で、ワンオンして万歳!? 100切りゴルファーならまだしも、タイガー・ウッズがこのパフォーマンスを披露したのだから、パトロンたちが黙っているわけがない。まるで、ホールインワンをしたかのような喝采で周囲が包まれた。
実はウッズ、初日と2日目にグリーン前のクリークにつかまっており、3日目にようやくワンオンに成功。その喜びが弾けた形だ。
これまで、試合中にこんなウッズを見たことがあっただろうか?
「どうです!? よかったでしょう(笑)? アイアンがよくなかったから予選の2日間はグリーンをとらえることすらできていなかったのだけど、うまくいくと楽だよね」(ウッズ)
小さな喜びを着々と積み重ね、パトロンたちと一緒に喜びをわかち合うウッズ。復帰を待っていたパトロンと、何よりこの場所に戻りたいと願っていたウッズ。ウッズを取り巻く空気は何ともいえないアットホームな空間となっている。
優勝争いからは置いて行かれる展開となってしまったが、いつかまたグリーンジャケットに手を通す姿を見せてくれるに違いない。
写真/姉崎正