シングル(一桁)ハンディの上級者は意外にも成功のハードルが低い。小さな目標を少しずつこなしていくから達成感があるし、楽しく成長できるというのだと、メンタルトレーナー・プロコーチとして活躍する松本進は言う。著書「ゴルフ、あっというまに上達する極意。」から、シングルになるための極意を紹介。
ステップバイステップで成長
意外に思うかもしれませんが、成長過程の中でシングルの成功のハードルは意外に低いものです。
ワンショットごとに小さな目標を掲げて一歩一歩進むから、すぐに成功でき、達成感があるのです。
多くのアベレージは少々のことでは喜びません。成功のハードルが高過ぎるのです。本当は小さな達成感で喜びたいのかもしれませんが「小さなことを目標にして一喜一憂するのは小さな人間のやることだ」と勘違いしています。
私たち人間の成長はそれほど劇的なものではありません。
赤ちゃんはそれでも劇的に成長しますが、わずか1日で言葉をべらべらしゃべったり、スタスタ歩けるようなことはありません。
ゴルファーだって、ゴルフをはじめて1カ月でシングルになったり、ドライバーが250ヤード飛ぶことはないのです。
ステップバイステップでいくから達成感があり、楽しく成長できる、と考えてみましょう。
次回のラウンドでは成功のハードルを低くして、小さな成功に喜んでみましょう。
たとえばパーを取ったら、スコアを書き込むときには「ナイスパー」と自分でつぶやいてみるのです。フェアウェイをキープしたら「ナイスショット」、パーオンしたら「ナイスオン」、アプローチが寄ったら「よく寄せた」……。
こうした小さな達成感の積み重ねがゴルフの楽しさや自信を生むのです。
「ゴルフ、あっというまに上達する極意。」(ゴルフダイジェスト新書)より
撮影/渡部義一