こんにちはケンジロウです。サウサンプトンのシネコックヒルズGCからお届けしております。U.S.オープンの予選ラウンド2日間が終わりました。日本人選手は松山英樹が唯一予選を通過。初日は5オーバー、2日目はイーブンパーでトータル5オーバーでトップと9打差の位置につけています。
2日目の今日は、松山は雨上がりの午後にスタート。前半を1オーバーで折り返し、後半は長らくパーを拾うゴルフ。周りがスコアを落とす中で、しぶとくパーを続けていきました。そして最後の18番にご褒美のバーディチャンスがやってきて、下りの3.5メートルほどのパットを見事に沈めバーディフィニッシュ。「下りだったんで、しっかり打たなくても入りました」とホールアウト後に本人はそのパットを振り返りましたが、明日以降につながるいいバーディパットでしたね。
今回のシネコックでのU.S.オープンは大物選手が軒並み予選落ちを喫しています。
ジェイソン・デイ、ローリー・マキロイ、ジョーダン・スピース、セルヒオ・ガルシア、ジョン・ラーム、タイガー・ウッズなどなど名前を出したらキリがないほど。みな荷物をまとて帰宅することになりました。
なぜここまで“シネコック”は難しいのか? その理由の一番はやはり「グリーン」でしょう。グリーンの傾斜がきつい上にさらにポアナ芝特有の強い目があってグリーン上は不規則に転がりやすくなっています。
初日は惜しいバーディパットをいくつも外していた星野陸也が、今日の試合後に語っています。
「グリーン上に密集した芝のようなものがあって、その芝の方向に球が持っていかれやすいんです。絶対にスライスしそうな傾斜なのに、そのまま切れずに抜けていったりする。そんなパットがいくつもありました。この感じのグリーンは日本だとあまり経験したことないですね」(星野)
この日34パットを喫してしまった小平智も試合後にこうコメントしています。
「転がりが不規則なんですよね。ポアナ芝でポコポコいろんな方向に跳ねますからね。打ち出し後、最初のほうで跳ねると、全然違う方向に行ってしまうんですよ。傾斜もきついので、カップの土手にガツーンと当てて入れる入れ方じゃなくて、流し込む感じが良さそうですよね。(一緒に回った)ブランデン・グレースとか、ポール・ケーシーとか、だいたい入っているパットはジャストタッチでしたもんね。下りのスライスとかで傾斜に当てながらタラタラ入る、そんなイメージですよね」(小平)
松山英樹が最後のバーディパットを「しっかり打たなくても入れられた」と言ったのは、裏を返せば“しっかり打つのが難しいグリーン”ということなのだと思います。
いよいよ明日から決勝ラウンド。最後のバーディパットでシネコックのグリーン攻略のいいきっかけを作った松山英樹。試合後に「まだ何が起こるかわからないひとつでも縮められるように頑張りたい」と言い残して帰っていきました。
悲願のメジャー優勝なるか。明日、土曜日の戦いを見守りましょう!