ゴルファーなら自宅でも練習をしたいものだが、パターマットはどうしても単調になりがち。そこで「メンタル的な要素を加えると実践的な練習になります」とメンタルトレーナー・プロコーチとして活躍する松本進は言う。著書「ゴルフ、あっというまに上達する極意。」からパターマットを使ったメンタルトレーニングをご紹介。

「目標に真っすぐ打つ」ことを覚えられる

単純な練習でも、メンタル的な要素を加えれば十分、実のある練習になります。たとえばパターマット。

市販されているパターマットを使っての自宅練習は単調で、一見、何の役に立ちそうもありません。でも多くのシングルはパターマットを購入し、頻繁に打っているものです。

画像: 多くのシングルはパターマットを持っていると松本進は言う

多くのシングルはパターマットを持っていると松本進は言う

まずパターマットは真っすぐ打つことを覚えられます。グリーン上であれ、結局、パターは目標に向けて(カップではなく)真っすぐ打つものです。途中で曲がるのは曲げて打ったからではなく、傾斜や芝目によって曲がるだけです。

だから目標に真っすぐ打つ、安定したストロークを覚えることは最重要です。いくら距離感や傾斜を読むことに長けていても、肝心の真っすぐ打つことができなければ、カップインできません。

10回連続で入らなかったら「イチからやり直し」

ただし、マットはしょせんマットです。

パッティングは緊張感のない状態でやってもあまり意味がありません。普段は真っすぐ打てるプロでも、緊張するから引っ掛けたり押し出したりするのです。ですからパターマット練習にはメンタル的な要素を加える必要があります。心理的に追い込んだ状態で練習する必要があるのです。

たとえば10発連続で入らなかったら「イチからやり直し」のルールにします。

このとき10回目の前には、ひと呼吸おくこと。すると9回目まではトントン打てていたのが、少々事情が変わってきます。これで本番と同じ設定ができました。「どうしても外したくない」という心理状態の中で打つ。出勤前の慌しい中や食事前など、できるだけ早く終えたいときにこの練習をやりましょう。あるクラブチャンピオンは、毎朝、出勤前に100発連続でカップインすることを日課にしています。

この練習で、プレッシャーに慣れます。繰り返し行うと、自分の傾向がわかってきます。プレッシャーがかかると引っ掛けやすい……とか。そしてプレッシャーがかかっても影響されにくいストロークを覚えることができます。

「ゴルフ、あっというまに上達する極意。」(ゴルフダイジェスト新書)より

撮影/西本政明

This article is a sponsored article by
''.