グリーン手前のバンカーから、なんとかナイスオン! 「あ~、よかった。うまく打てたわ」「難しいところからのバンカーショット、うまくキメたわね~!」
バンカーを均していたところ、もう既にグリーンオンしている同伴者から、「先に打っちゃうわねー!」と声がかかった。「うん! もう少しきれいにするのに時間がかかりそうだから、どうぞお願いしまーす」
「う~ん、カップまでまだまだ距離があるわね。どうせ入らないだろうし、ピンを自分で抜くのもちょっと面倒だからこのまま打ってしまおうっと。では、お先に~!」 カツン!!
「危ない! このままじゃボールが当たってしまうかも。急いで旗竿を抜くわね!!」と、バンカー付近から慌てて駆け寄った。「えッ!? ちょっと待って!」
「グリーン上で、打ったボールが旗竿に当たったらダメですよね。たしかに今のは当たることはなかったですけど、もし当たっていたら2打罰になるんですよ。それなのに、旗竿を抜いてあげた私が逆に2打罰になるなんて、あんまりです」
「打つ前に誰も旗竿に付き添っていなかった場合、動いているボールの動きに影響を与えるかもしれない旗竿は動かしちゃダメなのよ。本当にごめんね、私が打つ前に自分で抜いておけばよかったんだけど……」
この場合、2打罰になるのは果たしてどちら?
パットを打った後に旗竿を抜いてもいいの?
プレーヤーがストロークする前に同伴者が旗竿に付き添っていた場合は、球が動いている間でも旗竿を抜くことはできる。しかし、今回のようにストロークする前に旗竿に付き添っていなかった場合、それを取り除いたり。さし上げることが球の動きに影響を及ぼすかもしれないときは、旗竿を動かしてはならない(規則17)。
週刊ゴルフダイジェスト8/14号「ゴルルとルール。」より(監修・小山混、撮影・阪上恭史)