シングル(一桁)ハンディの上級者は本番に役立つ練習しかしないというのは、メンタルトレーナー・プロコーチとして活躍する松本進。では「本番に役立つ練習」って一体なに? 自身の著書「ゴルフ、あっというまに上達する極意。」からシングルの練習法についてご紹介。
75パーセントは125ヤード以内
本当にうまくなる人は、本番に役立つ練習しかしません。そのためにはコースさながらに練習場でもしっかりルーティンを行うことも大切ですが、練習量の配分も重要です。適正な練習配分とは、コースで使う回数の多いクラブをより多く練習することです。
自分の過去のスコアを分析してみて下さい。
ティショットがスコアを左右するような印象があるかもしれませんが、統計を取れば、どのレベルのゴルファーでもスコアの良し悪しは、パットを含む125ヤード以内の出来にあるはずです。
パッティングが半分を占めるわけですから、125ヤード以内の打数がスコアの75パーセントを占めるというデータがあるくらいです。つまり100を打つ人は75打を125ヤード以内に費やしているわけで、これを125ヤード以内を確実に3打で上がれるようにできれば3打×18ホールで54打、残りの25打を足しても79で回れてシングル入りできるわけです。
では125ヤード以内を3打で上がるためにはどうするか。それは75パーセントを125ヤード以内の練習に費やすべきでしょう。
パット練習はマットを使って自宅でやるとして、レンジでは100パーセントを125ヤード以内、つまり9番やPWのショットやウェッジのアプローチ練習に費やしましょう。
「理屈はわかるけど、ドライバーも練習したい」そんなゴルファーもしばらくはショートアイアンやPWを練習しましょう。PWが真っすぐ確実に打てれば、必ずドライバーも真っすぐ打てるようになるのですから。
「ゴルフ、あっというまに上達する極意。」(ゴルフダイジェスト新書)より
撮影/渡辺塁