次のホールは右ドッグレッグの狭いパー5。朝からスライスが止まらなかったので、思いついたのが、雑誌で見たタオルをわきに挟むとスライス防止になる、というアドバイスだった。そこでタオルをわきに挟んで打とうとしたところ、同伴者から「そのまま打つのはダメよ」と言われてしまった!
右ドッグレッグのパー5。「右だけは絶対打ちたくないけれど、狭くて難しいホールですね。ティショットは慎重に行きたいところだけれど……」
「でも、今日はここまでスライスばかり出ているからな。ドライバーの調子はイマイチ……。どうしたらいいだろう。あっ! そうだ、いいこと考えちゃった!」
「タオルをわきに挟んで振ると、スライス防止に役立つって雑誌にたしか書いてあったわ。ティショットを打つときに、こうすればわきが開かず、スライスが出ないんじゃないかしら?」
「先輩、この前のラウンドのとき、汗で手が滑らないようにタオルをグリップに巻きつけて打ってましたよね。あれがOKなら、左わきが開かないようにタオルをわきに挟んで打つのも問題ないんじゃないですか?」
「グリップにタオルを巻くのは、クラブが滑らないようにするためだから問題ないけど、わきに挟んだまま打つのは、スウィングを補助するためにタオルを異常な方法で使っていることになるから、2打罰よ」
さて、このタオルの使い方について正しい主張はどちら?
タオルをわきに挟んでショットを打つのはルール違反?
ストロークを行うときやプレーするうえでプレーヤーの援助となる可能性のある人工の機器や異常な携帯品は、どのようなものも使ってはならないし、いかなる携帯品も異常な方法で使用してはならない(規則14-3)。今回のケースも、タオルをわきに挟んで打つことは「携帯品の異常な使用」にあたり、2打罰を受ける。
週刊ゴルフダイジェスト9/4号「ゴルルとルール。」より。監修・小山混、撮影・阪上恭史