マネジメントの発明者と言われるピーター・ドラッカーの考え方をベースにした独自の「ゴルフ・マネジメント学習法」を考案、ベストスコア110がわずか半年で80切りに至るまでに上達したドラッカー研究者の飯田利男。飯田は、いったん崩れたゴルフを立て直すために大切なのは自分自身の特性を把握しておくことだという。自身の著書「ゴルフで覚えるドラッカー」から、ミスへの対処法をご紹介。

小さなミスから大きく崩れてしまう

ゴルフはいったん崩れ始めると、負のスパイラルが止まらないものです。

たとえば、ティショットで大きくスライスしてOBを出した後、再びアドレスをし直してショットしたのに、また同じ方向にOB……。再度打ち直したら、今度は左にチーピン……。この時点で完全に心が折れてしまうのではないでしょうか?

ミスには必ず原因があり、それに応じた対処法があります。対処法を誤るうちに、症状は悪化していきます。アドレスを修正しないといけないのに、バックスウィングやトップの位置を意識して修正しても、さらに悪いスウィングになってしまうようなものです。

適切な対処法を見極めるために、知っておくべき大切な要素があります。

それは自分の特性です。

技術面・心理面の拠り所が必要

安定して実力を発揮できる人は、数多くの練習・ラウンド経験をもとにした「自分用のチェックポイント」を持っています。「チェックポイント」として自分のさまざまな特性を自分自身で把握しておくと、それが「いつでも戻れる場所」となり、技術面・心理面の支えになるのです。

トーナメントを観戦すると、ティグラウンドで肩や腰の方向と回転をチェックするような動作をするプロを見かけることがあります。これはそのプロにとっての「自分用のチェックポイント」だといえるでしょう。

画像: プロもショット前に「自分用のチェックポイント」を確認している(写真は2018年の全米プロゴルフ選手権)

プロもショット前に「自分用のチェックポイント」を確認している(写真は2018年の全米プロゴルフ選手権)

調子が悪いとき、崩れ始めたときは、このチェックポイントと照合すれば、適切な修正作業を行えます。こうして「技術面における安定感」を確保することは、「心理面における安心感」にもつながるのです。

私は、練習の成果・発見を集約した「セルフチェックリスト」をつくることを推奨しています。これがあれば、プレーが安定するだけでなく、1打1打のミスショットすら上達の糧になっていくのです。

「ゴルフで覚えるドラッカー」(ゴルフダイジェスト社)より

撮影/姉崎正

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