ショットを打つときに池やバンカーに入れないように意識するゴルファーは多いが、実はこれが落とし穴。障害物に惑わされず打ちたい場所だけを見ることが大事だと言うのは、メンタルトレーナー・プロコーチとして活躍する松本進。自身の著書「ゴルフ、あっというまに上達する極意。」から、ナイスショットを打つための考え方をご紹介。
どこに打てばパーが拾えるか?
打ちたくない場所を探すのがアベレージゴルファーなら、「打ちたい場所」だけを見るのがシングル。だからシングルが初めてのコースで知りたいのは「打ちたい場所」の情報。何を目印にフェアウェイのどこに打てばパーセーブ、バーディで上がれるのかを探します。
一方、アベレージプレーヤーは「打ちたくない場所」の情報を集めます。
そんなことないよ? では「OBはどこ」「あのバンカーまで何ヤードで入る?」「池はこの方向?」とキャディさんに質問したことはありませんか。アベレージゴルファーはどこを避ければいいのか、懸命に打ちたくない場所を探します。
アベレージゴルファーは打ちたくない場所を避けることがナイスショットだと勘違いしています。
でも、普段の生活で、「A地点に行きたいのにB地点を避けながらA地点に行こう」などとは考えません。
ゴルフも同じ。打ちたいところを目指して打つ。打ちたい場所にボールが行けばそれがナイスショットです。
だからターゲットを決めたら、その打ちたい場所だけにフォーカスです。
ボールはフォーカスした場所に行きやすいものです。それは意識がそこに行ってしまうから。だから、打ちたくない場所を見てしまえば、そこに意識が行ってボールも行ってしまう……。そんな愚かな習慣は早く止めたいものです。
打ちたい場所を探し、そこだけに集中しましょう。
「ゴルフ、あっというまに上達する極意。」(ゴルフダイジェスト新書)より
撮影/岡沢裕行