ボールが白杭の近くでギリギリ止まった! このままでは打ちにくいので白杭を抜いたところ、同伴者から「白杭は抜いちゃダメよ!」と注意を受けてしまった。そこで慌てて戻したものの、これって打つ前だからペナルティにはならないわよね?
クラブの当たりが悪く、セカンドショットは思わぬ方面へ。「ヤバッ! 開いて当たっちゃったな~」「あっちはOBよ。残っているといいけどな……」
落下地点へ向かうと、ボールは白杭付近でギリギリ止まっていた。「よかった~、ギリギリセーフ!」「よくあそこで止まっていたわね。ツイてる、ツイてる!」
「う~ん、このままではさすがに打ちにくいんで、この杭はいったん抜いちゃいますね!」「あっ、ちょっと! 白杭はルール上、固定物だから抜いてはダメよ!!」
「うっかりしていました。赤杭は抜いてもいいけれど、白杭は『固定物』だから抜いてはダメなんでしたよね。抜いたまま打ったらペナルティになりますけど、元に戻してから打てば、罰なしで大丈夫ですよね」
「スウィングの妨げになる生長物や固定物を、折ったり曲げたり動かしたりしたら、その時点でスウィング区域の改善とみなされて2打罰を受けるんじゃなかったかしら? 元に戻しても覆水盆に返らず、ですよ」
抜いた白杭を打つ前に戻した。この場合、ペナルティになる? ならない?
2打罰になる。自分の意図するスタンスやスウィング区域を、生長物や固定物(OBの境界を定める物を含む)を動かしたり曲げたりすることで改善してはならない(規則13-2)。今回のようにOB杭を取り除いた場合、取り除いた時点で規則13-2の違反となり、そのあとどのようにしようと罰を免れることはできない(裁定13-2/25)
週刊ゴルフダイジェスト10/9号「ゴルルとルール。」より(監修・小山混、撮影・姉崎正)