木の下に行ってしまった、ボール。ひざ立ちでなら打てそうだったので、汚れ防止のためにタオルをひざの下に敷いてショットしようとしたところ、同伴者から物言いが……。ええっ? この場合も、ダメなのかしら?
セカンドショットがまさかのシャンク! 「あら、シャンク! うそ~、ここで出るなんて。ボールはどこへ行ったのかしら」
「ボールは小さな木の下にあったわよ!」「よかった! でも、ここからなら、ひざ立ちすればなんとか打てそうな気がする。トライしてみるわ!」
「あっ、いいこと考えちゃった!」ササッ! 「ふふふ、このタオルさえあれば、ひざが汚れないわよね。今日はスカートもミニだし、女子のひざが泥だらけになるなんて許せないもの」
「ひざ立ちでボールを打つことは問題ないと思いますけど、ひざの下にタオルを敷いたりするのは、『スタンスの場所をつくった』とみなされて2打罰になってしまいます。ひざが汚れるのは諦めるしかないですね」
「え? これは単にひざが汚れないようにタオルを敷いているだけで、スウィングをしやすくしたり、ボールのライを改善しているわけではないから、ルール的にもまったく問題ないと思うんだけど……」
さてこの場合、2人の主張のうち正しいのはどちら?
タオルを敷いてひざ立ちでショット。この行為はスタンスの場所を作ったことになるの?
2打罰になる。プレーヤーはスタンスをとるときに両足をしっかり据えることは認められているが、スタンスの場所を作ってはならない(規則13-3)。今回のように、ひざのあたるところにタオルを敷いて、その上にひざまずいてストロークを打った場合、スタンスの場所を作ったことになり2打罰が科せられる(裁定13-3/2)
週刊ゴルフダイジェスト10/16号「ゴルルとルール。」より。監修・小山混、撮影・姉崎正