バンカー内で一度スタンスを取ったけれど、やっぱり打ち方を変えようとできた足跡を埋めて構え直そうとしたら、同伴者から注意を受けた。この行為はやってはいけないの?
パー3のティショット。「さあ、ワンオン狙うわよ。それ、いけーっ!」バシュンッ!
ところが、距離が足らずボールはグリーン手前のバンカーへ。「わ~ん、入ってしまったわ」。「ドンマイ、ドンマイ。ライはいいから、大丈夫よ」
「ここはなんとか寄せて、パーでしのぎたいところ。このライなら、普通に打ってもいけそうかな」グリグリグリ……(足場を固める音)。
「……と思ったけど、やっぱフェースは開いたほうがいいかな。オープンに構えようっと」。ザッ、ザッ(砂を直す音)。「ちょっと、何しているの??」
「え? ライの改善にあたらなければ、バンカー内ではいつでも砂をならしていいはずよ。いまのも足跡を元に戻しただけで、打ちやすいようにライを改善したわけではないから、何の問題もないと思うけど」
「いま、別のスタンスを取ろうとして元の足跡を埋めたわよね。スタンスを取るときにぐりぐりやって足を少しもぐらせるのは問題ないけど、それを足でならすのは、砂質のテストとみなされるんじゃないかしら」
さてこの場合、正しい主張はどちら?
バンカーでスタンスを取った後に足跡を埋めて仕切り直し。この行為は?
2打罰になる。ストロークのためにスタンスを取るときに足をある程度砂にもぐりこませることは認められているが、別のタイプのストロークを行うために、前のスタンスの足跡を埋めることは「スタンスを取ることによって得られるよりも多くの情報を得ることができる」ため、ハザード状態のテストとみなされる(裁定13・4/0・5)
週刊ゴルフダイジェスト10/30号「ゴルルとルール。」より(監修・小山混、撮影・増田保雄)