競技に参加中、同伴者がティショットをどのクラブで打つか迷っていた。そこで自分の選ぶクラブを口にしたところ、同伴者に「それ、アドバイスよ」と指摘されてしまった!
競技に参加中の2人。「さっきのホール、良かったわね~」。「ありがとう、この調子をキープしていきたいところだけど……」。
「ドライバーの調子がいいからティショットで使いたいところだけど、このホールはOBが怖いからな~」。「確かに両サイドは狭いし、迷うところよね。でも、私は——」
「OBは絶対に嫌だし、ここは確実に打ちたいから、スプーンでまずはしっかりフェアウェイキープするわ!」
「同伴者のクラブ選択に影響を与えるような発言は、『アドバイス』とみなされるのよ。今のは、迷っている私にはっきり聞こえるように『スプーンを使う』と宣言したから、アドバイスを送ったことで2打罰になるわ」
「今のはただ、『私はスプーンを使う』と伝えただけで、同伴者に対してアドバイスを送ったつもりはないわ。もし、『スプーンを使った方がいい』って言ったとしたら、助言とみなされると思うけど……」
さてこの場合、正しいのはどちら?
競技中、クラブ選択を迷う同伴者に対して自分の使用クラブを伝えた。これはアドバイスになる?
2打罰になる。規則や距離、ハザードや旗竿の位置などの周知のことについての情報は「アドバイス」にはならないが、プレーヤーのプレー上の決断や、クラブの選択、ストロークの方法に影響を与えるような助言や示唆は「アドバイス」になる(定義3)。正規のラウンド中にアドバイスを与えたり求めたりすると2打罰になる(規則8・1)。
週刊ゴルフダイジェスト11/20号「ゴルルとルール。」より(監修・小山混、撮影・姉崎正)