3番ウッドを抜いて、3番アイアンのロフトを2度立てたものを投入
PGAツアーは新年度の秋シーズン8試合が終了したが、なんといっても注目度ナンバーワンの選手はキャメロン・チャンプ(23歳)。
下部ツアーで平均飛距離343ヤード(最長は優勝を遂げた高地ユタ州で記録した425ヤード)を記録した鳴り物入りのツアールーキーは、メンバーとして僅か2戦目の「サンダーソン ファームス選手権」で優勝。
その後も好調なゴルフを展開し、世界ランクもこの1年間で1057位から97位と急上昇を果たしている。
4日間60台のスコアを並べ、単独6位でフィニッシュした「RSMクラシック」では火曜日の練習ラウンドで契約先のPINGのツアー担当と相談し、これまで使っていた15度の3番ウッドを抜き、3番アイアンのロフトを2度立てたドライビングアイアンを投入。 大会直前の記者会見ではクラブ選択の説明やアイアン各番手の飛距離説明をしてくれた。
「(今週は)ロフトを立てた3番アイアンを使う予定です。 2番アイアンと呼んでも良いですが、3番ウッドの代わりに使います。 ティショットで使うとコンディションにもよりますが通常285-290ヤードぐらい飛ぶはずです。 私自身にとっては大きな武器になると思います。 元々3番ウッドはそんなに使わないんです。 このアイアンのほうが弾道を抑えた(低い)球が打てるし、コントロールしやすいです。アイアンショットは80%ぐらいの力でコントロール重視ですね。飛距離が必要だったり、ボールの高さが要される時は力を入れて振るともう少し飛びます(笑)」
そう語るチャンプのアイアンの飛距離が、以下のようなものだ。
3番アイアン 285-290ヤード
4番アイアン(i500) 250-265
4番アイアン(iBlade) 230-240
5番アイアン 210-225
6番アイアン 195-210
7番アイアン 180-195
8番アイアン 165-180
9番アイアン 155-165
PW 140-155
ロフトが2度立っているとはいえ、3番アイアンで300ヤード近く飛ばすというのがすごい。3番はi500で長さは39.5インチ、ロフトは16度。4番アイアンはモデルの違うものを2本入れており、1本が3番と同じi500で、もう1本はiBladeだ。以降、5番からPWもiBladeを入れている。4番から9番アイアンまでは標準より0.25インチ短く組み、 PWは標準の長さにしているそうだ。シャフトはKBS C Taperの130X。
そこからつなぐウェッジは、すべてグライドフォージドウェッジで、ロフトは50度、54度、60度の3本。シャフトはダイナミックゴールドのS400で組んでいる。
また、ドライバーはPINGのG400Maxを使用。ロフトは9度表示だが、実際のロフトは 7.9度で、長さは45インチ。パターはPINGのPLDプライムタイン。14本すべてが契約先のPINGのクラブで揃えられているが、ボールはダンロップの「スリクソン Z-STAR」 を使用している。
いまどき珍しい「ウッド1本セット」で戦うチャンプ。来年の大ブレーク候補の筆頭だ。