
「よし、木の右を通すわよ」
グリーン脇からの3打目。「よーしクラブは短く持って、と。木の右を通して、グリーンオンを狙うわよ!」

カツン、コツン! 「あ! 二度打ち」
「いけない! ラフにクラブを取られて、2度打ちしてしまったわ。わーん、慎重に打ったはずだし、わざとじゃないのに~!!」

スッ コーーーーン! 「いやー! 木にも?」
ところがさらに不運が重なり、ボールが目の前の木に当たって跳ね返ってきてしまった! 「うそでしょ~、まだ悲劇は続くの!?」

ポコ……! 「体にボールが当たっちゃった!」「大丈夫? でも、次って何打目になるんだっけ…?」
「2度打ちも、ボールが体に当たった場合も、どちらも1打罰だけど、1つの動きのなかで2つの規則に違反した場合は、一方の罰だけ適用すればいいのよ。3打目に1打の罰を加えて、次は5打目ね!」
「まず、2度打ちしたことで1打罰になって、さらにボールが体に当たって方向が変わったから、それも1打罰よ。だから合計2打罰ね。3打目に2打の罰が付加されるから、次は6打目か……。ま、がんばって!」
さてこの場合、正しいペナルティのカウント方法は?
2度打ちしたボールが、自分の体に当たってしまった! ペナルティはどうカウントする?
正解は1打罰。2度打ちはそのストロークをカウントし、それに1打の罰を加える(規則14-4)。また、動いている球がプレーヤーによって偶然方向を変えられた場合も1打罰(規則19-2)。しかし、1回の行為が2つの規則に違反した場合、公正の理念によって1つの罰が適用されるため今回のケースは1打罰となる(裁定1‐4/12)
週刊ゴルフダイジェスト12/11号「ゴルルとルール」より。監修・小山混、撮影・山田秀隆
※一部訂正致しました(2018.11.30 11:39)