ボールの手前に長い芝があり、打ちづらさを感じたので地面を足で踏んだところ、同伴者から物言いが! この行為って、ライの改善にあたるんだっけ?
セカンド地点。たくさん葉が落ちているラフで、ボールを発見! 「あったわ!」「なんだか落ち葉で見づらいわね……」
「う~ん、落ち葉は大丈夫そうだけれど、なんだかボールの手前に長い芝があるのよね。これ、打つ時に邪魔になりそうだな……。あ、そうだ!」
グイッ! 「この長い芝、やっぱり気になるからボールの手前を足で踏んでおこうっと」
「ボールのライと関係ないところを踏んだのなら問題ないけど、今のは明らかに、スウィングに影響しそうな芝を踏んで打ちやすくしたわけだから、ライの改善で2打罰。ゴルフは『あるがまま』が基本だから注意してね」
「え、なに? ボールの手前の芝が長くなっていて気になったから、ちょっと踏んで芝を倒しただけよ。芝を引っこ抜いたり、木の枝を折ったりするのはダメだと思うけど、ちょっと芝を踏むくらいなら問題ないはずよ」
さてこの行為に対しての2人の主張、正しいのはどちら?
ボール手前の長い芝を足で踏んだ。これはライの改善にあたる? あたらない?
2打罰になる。プレーヤーは自分の、球の位置やライ、意図するスタンスやスウィングの区域、プレーの線を、生長物や固定物を動かしたり曲げたり、折ったり壊したりすることによって改善されるのを許してはならない(規則13-1)。今回のケースも、芝を踏むことでライを改善したとみなされるので、2打罰を科せられる。
週刊ゴルフダイジェスト12/18号「ゴルルとルール。」(監修・小山混、撮影・山田秀隆)