練習中の科学者の耳にイヤホン。一体なにを聞いている!?
松山英樹選手や世界のトップ選手をウォッチするため、PGAツアー「ザ・メモリアルトーナメント」の会場であるミュアフィールドビレッジGCに来ています。
その練習日、練習場を覗くと、ゴルフの科学者ことブライソン・デシャンボーが練習をしていました。デシャンボーは、昨年この試合を制したディフェンディングチャンピオンでもあります。
実は最近、本人とちょっぴり親交があり、目が合ったので「2年連続優勝、期待しているよ!」と声をかけました。日本では(世界中で?)変わり者というイメージがある彼ですが、実はけっこうお茶目で陽気。「ありがとう!」とニッコニコの笑顔を返してくれました。
そんなデシャンボー、耳にイヤホンをつけて練習していました。きっと科学者のこと、メトロノームなどを用いてなにかしらリズムを鍛えるための練習をしているに違いないと思い、「なにを聞いているの?」と質問してみました。
すると返ってきたのは「『バットマン』の映画のサントラだよ」という答え。科学的じゃないんかい(笑)、と思わず心の中でツッコミを入れてしまいました。映画のサウンドトラックを聴くのが好きなんだそうで、リクエストしたらバットマンのテーマを歌ってくれました。
さて、デシャンボーが練習していると、隣の打席でキャディが、打つ瞬間にひざをつく奇妙な打法を披露し始めました。するとデシャンボー、「俺にはこんなことができるぜ」と言わんばかりに背中側に人を立たせて打つトリックショットを披露。やっぱりお茶目です。
そんなデシャンボーを、ギャラリースタンドから見守る一人の少年がいました。10歳くらいでしょうか。デシャンボーとおそろいの「P(プーマ)」マークの帽子をかぶっています。明らかにデシャンボーのファン。きっと、練習が終わるのを待ってサインをねだりたいのでしょう、お土産品の大会のピンフラッグを持っています。
それに気がついたデシャンボー、練習の手を止めてスタンドに歩み寄り、少年に「サインが欲しいのかい? 貸してごらん!」と自らサイン。その少年からしたら、一生忘れない思い出ですよね。意外と気が利く、“いい奴”なんです。
心やさしきゴルフの科学者に、ぜひ注目してみてください。