メジャー第3戦全米オープンの会場で取材中の月刊ゴルフダイジェストのツアー担当・ケンジロウが練習場をウォッチしていると……ジャスティン・ローズが面白い練習をしている瞬間に遭遇。一体なんのため? 本人に直撃取材!

インパクトで顔がターゲットを向いた状態で打っていた

こんにちは、ケンジロウです。カリフォルニアのモントレー半島ペブルビーチゴルフリンクスよりお届けしております。今週は「U.S.オープン」、練習日の水曜日が終わりました。

午前中から霧が発生し海から冷たい風が吹いてくるなど、火曜日までの晴天無風とは大違いの一日でした。選手たちはみんな長袖のウェアを来て練習していましたね。

火曜日までの好天が「珍しい天気」とローカルの方たちが口をそろえて言うので、おそらく水曜日の天気が本来の天気なのでしょう。そうなると気温も下がって、風が吹いた状態で練習できたのは、選手たちにとってはよかったかもしれませんね。

そういえばトップ選手の中で、フィル・ミケルソンだけは会場に現れませんでしたねこの大会にメジャーグランドスラムをかけているのに最後の練習をしないなんて、ちょっと不気味ですよね。

画像: ローズのターゲット方向を見ながら打つ「あっち向いてホイ! 練習」これってなんのため?

ローズのターゲット方向を見ながら打つ「あっち向いてホイ! 練習」これってなんのため?

さて、そんなトップ選手の中で、優勝候補の一人である、ジャスティン・ローズのお話です。練習中にルックアップしながら球を打っていたんです。インパクトでは顔が完全に目標を向いていました。いったい何のため? 練習後に本人に直撃しました。

「僕は頭が残りすぎちゃう癖があるんだよ。頭が残りすぎるとローテーションが多くなりすぎて左に引っかけてしまうからね。だから顔を早く目標に向ける練習をすることでクラブフェースの向きがすごく安定するんだよ。まさにカラダと腕とクラブが一緒に動くイメージで打てるんだよね」

画像: コーチのショーン・フォーリーとつきっきりでスウィングを仕上げていたローズ

コーチのショーン・フォーリーとつきっきりでスウィングを仕上げていたローズ

なるほど。ジャスティンは、今はあまりフェースを開閉せずに体の回転で球をつかまえるようなスウィングをしていますからね。頭を残しすぎるのは良くないんでしょうね。そういわれると、マキロイも顔が目標を向くのが早いし、ステンソンなどはインパクトで顔が目標を向いていますよね。

以前、内藤雄士プロコーチにPGAツアーの選手のスウィングを解説してもらったところ、大型ヘッドでゴルフを覚えた今どきの若い選手の多くは、インパクトでアゴがボールの先を差す傾向があると言っていたのを思い出しました。それだけ「顔を残さない」という意識が強いんでしょうね。

画像: 顔を早く目標に向ける練習でフェース向きが安定するとローズ(左)。一方、アマチュアにはむしろ頭を残すほうがボールがつかまる分オススメだという(右)

顔を早く目標に向ける練習でフェース向きが安定するとローズ(左)。一方、アマチュアにはむしろ頭を残すほうがボールがつかまる分オススメだという(右)

昔はカオを残してアゴがボールの手前を差せという教えが当たり前でしたからね。時代は変わりましたね~。

では、この「あっち向いてホイ打法」(勝手にネーミングしてみました)、僕らアマチュアにも効果あるのかな? そのあたりのこと、ジャスティンに続けて聞いてみました。

「どうかな…(苦笑)。アマチュアのみんなは頭が早く上がるとリリースが遅れてスライスしやすいからね。むしろ頭が残ったほうが球がつかまっていいんじゃないかな」(ジャスティン)

僕が頑固なスライサーというのを見抜かれてしまっていたのかな、、、ドキリ。でも、フェースが返りすぎて引っかけに悩んでいる人にはお勧めかもしれませんよ。

写真/有原裕晶

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