意外と少ない? ギアメーカーを回ってみた
みなさんこんにちは、クラブフィッターの小倉です。今回も引き続きPGAショーのレポートをお届けしたいと思います。
個人的に意外だなと思ったのですが、ギアメーカーのブースはそんなに多くはありません。巨大なブースを形成し、大々的にアピールしているメーカーはいくつかあるので、目につく感じではないのですが、ギア以外のブースの方が圧倒的に多かったです。
存在感を発揮していたギアメーカーのひとつ、タイトリストのブースではTシリーズのニューアイアン「T400」が目立っていました。
その他タイトリストブースではコンセプトカーならぬコンセプトアイアンが飾られていました。なんでもいままでクラブ製造で使われたことのない珍しい金属を極薄に仕上げてあり、低重心化に使用されているタングステン合金がヘッドの重さの約半分を占めるという物のようです。
デザインがシャープでカッコよかった! これは打ってみたい!
コブラプーマブースも盛況でした。今回新製品で日本でももうすぐ発表されるであろうKingSZシリーズ。SPEEDZONEの略だそうです。日本仕様までは確認できませんでしたが、ドライバーはスタンダードとXTREMEと記載された2モデルが展示されていました。
スタンダードはソールのウェートが2カ所、XTREMEは後方側1カ所といった違いが見て取れました。カラーリングはどちらのタイプにもホワイト、イエローをそれぞれを使用したバリエーションがありました。
個人的に良さそうだなと思ったのが、フェアウェイウッドとユーティリティ。
ソールに同社往年の名器バフラーを思わせる、レールが設置されていて悪いライでもスムーズにヘッドが抜けてくれそう。特に気になったのがワンレングス仕様のユーティリティ。かなり短く、ミート率も高まりそうで悪いライでも安定して距離が出せそうです。
番手は1番手違いますが、長さはそれ以上の差があります。ワンレングス仕様は37.5インチ。19度のモデルもありますが、それも37.5インチで長さは変わりません。もちろんアイアンにもワンレングス仕様があり、すべての番手が同じ長さに設定されています。アイアンにも興味がありますが、短いユーティリティは長いクラブが苦手な人にとっては武器になりそう。
ミズノブースも頑張っていました。キャッチコピーにLayers of feelという言葉を使い日本語で「層状の打感」の文字が。
目立つ所に飾られていたMP-20は、ミズノのアイアンを使っているプロのフィードバックを元に設計された最新のマッスルバック。アドレスカットを取り忘れてしまったのですが、非常にシャープで薄いトップブレードが特徴。
その反面、番手毎の最適重心を追求するため、3~5番、6~8番、9~Pとヘッドの厚みを変えてあり、意外とやさしそうな印象を受けました。
このMP-20はシリーズというか同じMP-20の名前でMMC、HMBとそれぞれサブネーム? が付いたモデルが2つ存在します。MMCはマルチマテリアルキャビティの略で軟鉄ボディのキャビティ部分にチタンを埋め込み、タングステンウェートを使用したハーフキャビティモデル。
HMBはホットメタルブレードでフェースにクロムモリブデン鋼を使用した中空モデルです。これらのモデルは共通して銅下メッキを使用しており、柔らかい打感を生み出すそう。プロにも大好評なのだとか。手に取る方も多くいて、試打ブースは常に混んでいましたよ。
残念ながらテーラーメイドは出展していなかったのですが、PINGとキャロウェイは大きいブースで安定の人だかり。
キャロウェイのマーベリックはアルディラシャフトのローグが挿さったカスタムシャフト仕様が展示されていたり、JAWSウェッジのそばに分かりやすいオブジェがあったりとアメリカらしい演出が。
PINGは発表されたばかりのG710アイアンとペプラーパターが展示されており、高い関心を集めていました。
最後に気になったのがPRGR。日本ではお馴染みで、過去にもアメリカに進出していたメーカーですが、展示していたのがヘッドパーツで販売するいわゆるカスタムモデルPRGR TUNEだったこと。
ヘッドパーツでの販売はシャフトなどを選んでから組み立てることができるので細かくカスタムしやすいという利点がありますが、ショップなどで組み立てる為、どうしても価格が上がってしまいがちです。
個人的にアメリカでは高価格帯のモデルはなかなか難しいと聞いていたのですが、工房を持つショップなどからリクエストがあり、今回の展示になったのだとか。こういった細かくカスタムできるモデルが高くても売れてくれると個人的にはうれしいですね!
まだまだたくさんのアイテムを見てきましたが、あまりに長くなってしまうのでご紹介はここでおしまい。今回初めて見に来ることができましたが、出展者はもちろん見に来ているティーチングプロや、メディア、バイヤーなどの多さ、熱意に圧倒された3日間でした。まさに世界各国からゴルフ関連を生業にしている方が集まってくる場所ですね。機会があればまた絶対来たいですね!