先週開催された「バミューダ選手権」で、ツアーの歴史がまた一つ塗り替えられた。フレッド・ファンクが64歳にしてレギュラーツアー予選通過という偉業を成し遂げていたのだ。

64歳以上のPGAツアー予選通過は史上4人目

現在64歳のフレッド・ファンク。PGAツアーで通算8勝し、主戦場をシニアツアー「PGAツアーチャンピオンズ」に移してからも9勝を挙げているプロ歴約40年の大ベテランの一人だが、そんなファンクが先週開催されたバミューダ選手権である偉業を成し遂げた。

画像: 2020年のバミューダ選手権で、64歳にして予選通過を果たしたフレッド・ファンク。最終的に59位タイで大会を終えた(写真は2010年時のもの)

2020年のバミューダ選手権で、64歳にして予選通過を果たしたフレッド・ファンク。最終的に59位タイで大会を終えた(写真は2010年時のもの)

それは「64歳以上の選手のレギュラーツアー予選通過」。これを達成したのはツアー史上、ファンクで4人目となる。

前例が少ないことからわかる通り、高齢の身でレギュラーツアーにひしめく若手たちと互角に渡り合うのは並大抵のことではない。

実際、ファンクは飛距離面で大きなビハインドを背負っていた。4日間の平均飛距離は243.4ヤードで、予選通過した68名中最下位。1つ上の順位の選手との飛距離差も約23ヤードある。予選通過を決めた2日目に絞って見ると、終日吹いた風の影響もあって平均飛距離は226ヤード。フェアウェイキープできたのも4ホールだけだった。

そんな飛距離面を補って余りあるほど際立ったのが、グリーン上でのパッティング。2日目のバックナインではパットの冴えもあり4バーディを奪取し、予選通過を現実のものに。しかも最終ホールはチップインバーディで予選通過を決めたのだから劇的だ。

ツアー史に残る偉業を見事達成したファンクだが、実は先んじてこの偉業を達成していた3選手のネームバリューもスゴい。ジャック・ニクラス、サム・スニード、トム・ワトソン……いずれもまさしくレジェンド級の選手たちなのだ。

予選通過を果たした金曜の午後、インタビューに対しファンクはこう答えている。

「うん、かなり良いね。もう一度言う? ワトソン、ニクラス、スニードだよ? 本当に良い。『ファンク』が加わるんだ、その3人の中にね。なんかしっくりこないよね、そうだろ?(笑)」(フレッド・ファンク)

そう謙遜しつつも、予選通過を喜ぶファンク。ちなみにシニアツアーを主戦場とするファンクがバミューダ選手権への参加を決めたのは、同じくツアープロである息子、テイラー・ファンクが出場していたからだという。

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予選2日間では父子同組が実現し、2日目の予選通過がかかったチップショットを沈めた瞬間には抱き合って喜びを分かち合う一幕も。ツアー史に残る偉業達成に、父と子が同組のプレーヤーとして立ち会う。バミューダ選手権ではそんな2つの奇跡が同時に起こっていたのだ。

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