「オーガスタナショナル女子アマ」で日本人初の優勝という快挙を成し遂げた梶谷翼。そんな梶谷を日ごろ指導するのは、渋野日向子を全英女子オープン優勝に導いた青木翔。梶谷とは一体どんな選手なのか、聞いた。

――梶谷翼選手のオーガスタナショナルアマチュア女子アマ優勝、おめでとうございます。日本人選手初の快挙ですね。

青木翔(以下青木):ありがとうございます。えらいこっちゃです。まさかですよ。オーガスタナショナル女子アマというゴルファーの夢であるオーガスタナショナルで自分のところの生徒が決めてくれるなんて夢にも思っていなかったです。全英女子オープンに続いてアマチュアでもやってしまいました。

画像: オーガスタナショナル女子アマを制した梶谷翼(写真提供/2021 Augusta National Women's Amateur)

オーガスタナショナル女子アマを制した梶谷翼(写真提供/2021 Augusta National Women's Amateur)

――オーガスタナショナル女子アマには二人の選手を送り出していましたが。

青木:はい、梶谷翼(17)と上野菜々子(20)です。オーガスタナショナル女子アマに出られるというのは一生の思い出になるじゃないですか。最終日まで残って1ラウンドでも多くプレーしてくれたらいいなと思っていました。二人とも今年プロテストを受ける予定なので、アマチュア大会への出場は最後になるかもしれないので楽しんでおいでと送り出しました。

画像: オーガスタナショナル女子アマに参戦した梶谷翼(右)と上野菜々子(左)は青木に師事する選手だ(撮影/三木崇徳)

オーガスタナショナル女子アマに参戦した梶谷翼(右)と上野菜々子(左)は青木に師事する選手だ(撮影/三木崇徳)

――梶谷翼選手はどんな選手ですか?

青木:中三からアカデミー(青木翔ゴルフアカデミー)に来ていますが、元からショット力もあったし、粗削りといえば、粗削りな部分もあります。今の段階で完成を求めているわけでもないですし、基本的なことを繰り返しやっている段階です。練習では片手打ちをひたすらやっています。左手の片手打ちですね。テークバックで体を使って上げられるようにです。そろそろ今年から右手をやっていこうかというところで左足首の靭帯を損傷してしまって1か月休んで、1月末くらいからやっとクラブを持てるようになったんです。

振れないし当たらないというところから、素振りを取り入れたりしてそこそこ打てるようになった状況で(国内女子ツアーの)「Tポイント×ENEOSゴルフトーナメント」に出させてもらって、春の全国大会(全国高等学校ゴルフ選手権春季大会)で優勝争いして負けて(2位)悔しがっていました。オーガスタで晴らしておいで、と話してたら本当に晴らして来てしまいました。

画像: 今年はプロテストを受験予定の梶谷。来シーズンからはツアーで活躍する姿が見られるかもしれない(写真提供/2021 Augusta National Women's Amateur)

今年はプロテストを受験予定の梶谷。来シーズンからはツアーで活躍する姿が見られるかもしれない(写真提供/2021 Augusta National Women's Amateur)

――梶谷選手が、なにか特別だと感じる部分はありますか?

青木:確かにゴルフは上手いし、練習量は多い。帰国してからもすぐに練習に行きたいと言うくらいです。自分のことを上手いと思っていないですね。課題を与えるとずっとやり続ける。そこは渋野と共通しているところがあります。

いい意味でぶっ飛んでいるところがあります。自分で自分の限界を作らないのでマキロイみたいに振りたいといって飛距離アップにも取り組んでいます。普段アカデミーで利用している練習場にトップトレーサー(編注:打ちっ放し練習場の打席から打ったボールの弾道を測定するシステム)が入っていて、最初はボール初速が67m/sくらいだったのを70まで上げようと話していたら70m/sが出たんですよ。じゃあ次は75m/sねと言ったら、「マジですか?」と。でも75m/sは俺くらいだからねと言ったら「青木さんには勝ちたいな」って(笑)。

上を見るけど基本練習を怠らない。僕が見ていなくても基本的な練習をやっている姿を見ていました。努力は裏切らないなと思いましたし苦しい時に助けてくれるのは地道な練習の積み重ねなのでそれができるのが彼女の才能の一つだと思います。いい意味で限界を作らずに努力していますしアスリートにとって必要な資質だと思います。結果的にはそういうところが優勝までつながったのかなと思います。

――近年ゴルフ界では若い世代が活躍していますが、その下の世代に当たる、今の日本のジュニアのレベルも高くなっていますか?

青木:(男子アマの)中島啓太君も世界ランク1位ですし、そう思います。下の世代を育てること、伸ばすことはゴルフ界にとって大切なことだと思っています。競技人口もそうですし、育成のシステムも今後構築していかなくはならないという課題はあると思います。少しでもゴルフに興味を持ってくれる子供たちが増えるといいですね。

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