高島:前回に引き続き、ユージさんのさらなる飛距離アップのために、港区西麻布にある「LOWMEL BEAR GOLF STUDIO」にやってきています。前回は小井土峡太プロの飛ばしの秘訣を教わりましたが、続いてユージさんも参戦した「ジア・メディカルCUP 2021日本ドラコン選手権」オープンディビジョンで準優勝、最長飛距離423ヤードの記録を持つ豊永智大プロのスウィングも見てみましょう。
ユージ:お願いします!

飛ばし屋タレント・ユージ(左)が師匠の高島早百合(左中)とともに、日本ドラコン界トッププロ小井土峡太(右中)と豊永智大(右)のもとへ! 2人の飛ばしの秘密を教わった
高島:小井土プロはドロー系で右に体重を残してフォローを大きく出していくタイプですが、それに対し豊永プロはフェード系で左に体重を移動させてクラブをインサイドに抜くタイプです。
ユージ:僕と似たスウィングタイプですね。
――豊永プロがクラブを振ると、ヘッドスピードは59.3m/s、トータル飛距離は387.2ヤードで、スピン量も1720回転とかなり抑えめ。
ユージ:387.2ヤード……! 小井土プロの場合「手を先にヘッドを後に動かすことでタメを作る」ことが飛ばしのポイントでしたが、豊永プロはどういうイメージでスウィングをしているんですか?

豊永のトップからフォローにかけてのスウィング。1球目にも関わらずHSは驚異の59.3m/s
豊永:まず、飛ばすには体重移動が必要ですが、バックスウィングで下半身が流れてしまうと肝心の捻転が作れなくなります。そこで、スウィング軸を両脚の内転筋(太ももの内側)の間の範囲内に設定して、体重移動をその内側でするようにしています。
ユージ:具体的に、体をどう動かしているんですか?
豊永:バックスウィングは上半身は胸椎を捻転させ、下半身は右の内転筋で体重移動を受け止め、それで体の捻転を作ります。ダウンスウィングは左足で地面を蹴った勢いを回転につなげてクラブを動かしていくようにしていますね。
高島:内転筋で体重移動を受け止めるという部分は、体の動きが大きすぎるユージさんには参考にして欲しい部分ですね。

右の内転筋で体重移動を受け止めるバックスウィングのイメージ。体重移動は両足の内転筋の内側までの範囲で行う
高島:もう一点、豊永プロはフェード系のスウィングでクラブが上から入っているのに、スピン量が抑えられているのもスゴイんですよ。ここもユージさんには参考にしてほしいポイントですよね。
ユージ:たしかに、僕も上から叩くスウィングでスピンがかかり過ぎるのが悩みのひとつなのに、豊永プロのショットはかなり低スピンでした。スピンに関して意識をしていることって何かありますか?
豊永:手でクラブを上げないようにしています。手から上げてしまうと手元が体に近いアップライトなトップになり、ダウンスウィングでアウトサイドイン軌道が強くなってしまい、スピン量も増えやすいんです。バックスウィングで、アドレスの前傾角度を保ったまま先ほど言ったように胸椎から回していくことで、手元の位置は体の右斜め上辺りの体から遠い位置に上がっていきます。このトップからならダウンスウィングでアウトサイドイン軌道の度合いを少なくでき、スピン量が抑えられるわけです。

豊永のアドレスからトップにかけてのスウィング。胸椎から回すことでトップで手元を体から遠い位置に収め、結果としてダウンスウィングでアウトサイドイン軌道を抑えている
ユージ:なるほど。スピン量を抑えるためにはバックスウィングで手元を遠くに上げていく、そのために下半身の体重移動を抑えて胸椎を回す意識も重要になってくるんですね。その動きを意識しながら振ってみます!
豊永:HS49.4m/sで、281.5ヤード飛ばしてスピン量は2830回転。今のスウィングは腰の位置までクラブが上がるまで足の動き、体重移動を我慢できていましたね。この動きができてくると、方向性も良くなってきますよ。
ユージ:ありがとうございます!
高島:ユージさんにとって良い時間だったんじゃないですかね。
ユージ:いやほんとそうですね。いい刺激を貰いました。これからも飛ばしを追求していきたいと思います!
協力/LOWMEL BEAR GOLF STUDIO
撮影/野村知也
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