前傾姿勢をキープできないのは、太ももの裏側のハムストリングスの筋力が落ちているせいかも。篠崎紀夫のシニア賞金王をサポートした小楠和寿トレーナーに自宅でできる簡単トレーニングを教わった。
インパクトにかけて、アドレスで作った前傾姿勢から起き上がってしまう。つま先下がりのライからトップしてしまうなどミスの原因は、太もも裏のハムストリングスの筋力不足や低下が原因だと小楠トレーナー。
「仰向けになって両手を床につけ、股関節とひざが90度になるように椅子に両足を乗せた基本姿勢をとります。そこからゆっくりと上半身と一直線になるように腰を持ち上げ基本姿勢に戻します。太もも裏のハムストリングスに刺激が入っていることを意識しながら呼吸を止めずに10回を2セットくらいから始めましょう」(小楠トレーナー、以下同)
実際にシャドースウィングをしてみると骨盤を前傾させたまま振り抜くためにはハムストリングスに力が入っていることが感じられるはず。3Dモーションキャプチャーの”ギアーズ”の開発者マイケル・ネフによるとツアーのトッププレーヤーの中で、インパクトで腰が伸びて前に出る選手は一人もいないという。
椅子を使ったトレーニングで負荷が足りない人には、椅子の代わりにバランスボールを使うことでより高い負荷をかけられると小楠トレーナーが紹介してくれた。
「椅子のときと同じように股関節とひざを90度になるようにバランスボールの上に足に乗せたら、腰を持ち上げて体が一直線になるようにボールを転がして伸ばします。そこから引き上げ伸ばすを繰り返します。無理のない範囲でやってみましょう」
前傾姿勢をキープしながら地面を踏み込む力をサポートするハムストリングスの強化は、飛距離アップだけでなくスウィングの安定性にも重要な要素。軽い負荷から始めてみよう。
取材協力/J’sスポーツボディ