バックスウィングからフォローへの回転運動を支えるのは股関節。篠崎紀夫のシニア賞金王獲得をサポートした小楠和寿トレーナーに、股関節を上手く使えるトレーニングを教えてもらおう。
「サイドランジ」でトリプルアクションを揃えよう
ゴムを引っ張るようにテークバックし、縮む力を回転力に変換しクラブを振るためには下半身、特に股関節の使い方がとても重要だと小楠トレーナー。
「テークバックとフォロー側で胸を股関節の上に乗せるような感覚が大切です。股関節を上手く使えるようになることで骨盤の前傾がキープできるので、体が起き上がることなく再現性の高いスウィングを手に入れることができます」(小楠トレーナー、以下同)
では、テークバック、フォロー側で股関節を上手に使えるようになる「サイドランジ」のトレーニングを教えてもらおう。
「まず胸の前で腕をクロスさせ、横に一歩踏み出しひざを曲げて腰を落とします。曲げたほうの足がぐらつかないように足首、ひざ、股関節が一本の太い幹になるように意識します」
ひざや太ももに負担が大きいトレーニングになるから、準備運動をしてから始めよう。半歩踏み出し、ひざも軽く曲げる程度の軽い負荷から始めてみるといいだろう。足首、ひざ、股関節が同時に動くトリプルアクションが揃うことで大きな力を生むことができる。
NGなのは、ひざの上に上体をかぶせてしまったり、足首、ひざ、股関節のラインが崩れてしまうと股関節を上手に使えなくなってしまう。胸は正面に向けたまま、横に移動しながらトリプルアクションを意識することで、体重のかけ方や姿勢が安定するポジションがつかめるはずだ。
左右それぞれ10回を2セットから始めて、15回を3セットできるようになると、飛距離を出すドライバーショットや傾斜からのショットでもスウィングが安定するようになってくるという。早速やってみよう。