4日間大会というのが最大のポイント
第2回 グリーンヒルカップ レディース オープン(6月6~9日、GREENHIL長岡ゴルフ倶楽部)がそれ。賞金総額は400万円、優勝賞金100万円と小さな規模の試合だが、大会期間が4日間というのがポイント。
参加資格に「JLPGAプロテスト未受験者及び未合格者」とあるが、ここにも大会の主旨がある。同大会を立ち上げた経緯を、発案者であり群馬県の赤城カントリー倶楽部の母体企業社長、相川由紀夫氏は次のように話す。
「女子プロテストを受験したが、落ちたり、またはこれから受けたいという女子選手のために、と考えました。現在、女子ツアーには下部のステップ・アップ・ツアー以外にミニツアーがいくつかありますが、ほとんどが3日間以内やワンデイの日程で、4日間の長丁場とは決定的に違います。4日間戦える体力やメンタル、マネジメントのスキルと経験を積んでもらおうと考えました」
相川氏が主旨を、新潟県のグリーンヒル長岡ゴルフ倶楽部理事長の桶熊隆治氏に話したところ、賛同を得て、昨年、第1回大会が実現した。
プロテスト未合格者は、アマチュア資格を放棄し女子プロに近い活動している者が多いが、彼女たちにとって大事なのは、何よりも試合の経験。それも4日間競技など、ほとんど皆無といって良いだろう。
昨年の第1回大会は出場者が47名だったが、今年は沖縄など全国から100人が出場を希望。そのなかから82名に絞って開催する。
日本女子プロゴルフ協会が主催するプロテストは、第1次予選が3日間54ホール、A~Eの5地区で行われる。1地区あたり28~31組が出場。そして第2次予選と最終プロテストが4日間の72ホール。上位20位タイまでが晴れてプロテスト合格となる、まさに長丁場。
日本女子オープン2勝などツアー41勝の森口祐子は、「そもそも3日間大会と4日間大会では全く違います」と話す。
「決勝ラウンドが2日間というのは、体力や心の技術が2倍必要になるということです。それに気象条件でコースは一変し、それへの対応力も必要となります」
「決勝が1日なら予選での勢いのままいくことも可能ですが、決勝ラウンドが2日だとそうはいきません。やはり4日間競技では“総合力”が試されることになります。それには経験が大事です」
昨年の第1回大会は幡野夏生が優勝
4日間、コースを貸し切ると、ゴルフ場サイドは営業面の負担も大きいので、来年の第3回大会では協賛企業を増やして、施設使用料も払えるようにしたいと相川氏。
最後に「来年はこの試合に出場しなくてもいいように、今年のプロテストに合格してほしい」と結んだ。第2回グリーヒルカップは、6月6日(火)に4日間大会の初日を迎える。
※週刊ゴルフダイジェスト2023年6月6日号より