アイアンは三浦技研、ウェッジはP-tuneとモダート
「クラブの中で、得意なのはアイアン系とウェッジです。グリップ、シャフトのスパイン(挿す向き)合わせ、組み立てなどすべてピジョンゴルフの羽藤(嘉人氏)さんにお願いしています」
「4I~PWは三浦技研のTC-101。顔も打感も良いうえに、縦(前後)の距離がバラつかず安心して打てます。番手と自分が持っている距離感が合うよう、ロフトはほとんどの番手を1度ずつ寝かせてあります」
アイアンは高校時代、別ブランドを使っていたというが、羽藤さんとの出会いをきっかけに三浦のアイアンを使うようになった。TC-101は同社初の軟鉄鍛造製法による番手別の重量配分&重心位置設計モデル。
「ウェッジは52度と58度がピジョンゴルフのP-tuneです。52度は125ヤードまで打てて、グリーン周りの転がしでも使います」
「58度は13度のハイバウンス仕様で、芝が薄いライなどでも刺さらずに打てます。61度は羽藤さんとモダートの社長(須田満氏)が懇意だった関係で、モダートとのダブルネームです。スピンが掛かるので、止めたい状況で使います」
ドライバーはパラダイムの小ぶりバージョン♦♦♦S
「ドライバーはキャロウェイのパラダイム♦♦♦Sです。ロフト9度を11度に寝かせています。もともとスピン量が少ないタイプで、ロフトが立っているとドロップしがちで、11度でちょうど理想的な弾道になるんです。フェースアングルも11度のほうが真っすぐに見えて構えやすいということもあるんです」
パラダイム♦♦♦Sは、パラダイム♦♦♦の小ぶりヘッドバージョンで、西村優菜や石川遼も愛用しているモデル。
クラブ選びについて、安森が信頼を置いているピジョンゴルフの羽藤さんにも聞いてみた。「ウェッジに関しては、安森プロを指導する水野コーチが(P-tuneを)使っていて、打ってみたらすごく気に入ってくれたのがきっかけで、2020年の春からです」
「58度はハイバウンスでやさしい反面、柔らかい球が打ちにくく、止めたい時用にロブが必要となりました。うちは58度までしかなかったので、旧知で信頼しているモダート製の61度になりました」
パターはベノック社のマレットプロト
「さらに、パターについて言うと、安森プロはオデッセイのロッシーがエースでしたが、パットに少し悩んでいたので2月に、これまた旧知のベノック社でフィッティングを受けたのです。すると、彼のスタイルに合うパターを試作段階から作ってくださり、レギュラーツアー挑戦に向けプレゼントしてくれたのが、これです」
パットフィッティングがきっかけとなり本人のストロークにフィットさせた専用プロト。ソールのスリットで重心位置と本人の打点位置を合わせている。シャフトはベノック affilato。現在(6月21日時点)の1ラウンド平均パット27.86は、ランク14位。
5Wは、10年以上前のP-tune初代ウッド、PG FW。飛距離性能は同社歴代ウッドの中でトップで、かつて女子プロのイ・チヒが、ツアーで投入するも「飛び過ぎて困る」と言わせたモデル。シャフトはツアーAD TP-7(X)を、やや右からフェースがかぶらないように挿している。
ボールはスリクソンZスター ダイヤモンド。キャップやキャディバッグなどゴルフグッズはスリクソン契約している。信頼するクラフトマンと、二人三脚で作った、こだわりの14 本だ。
※週刊ゴルフダイジェスト2023年6月27日号より(PHOTO/Hiroaki Arihara、Tadashi Anezaki)