話題豊富だった全米オープンも、舞台のロサンゼルスCCに関しては「寂しい」という声が多く聞かれた。
画像: ウィンダム・クラークが優勝した全米オープン。”ホスピタリティテント”には多くのギャラリーがいたが、コース上にはギャラリーの数が少なく見えた!?(PHOTO/Blue Sky Photos)

ウィンダム・クラークが優勝した全米オープン。”ホスピタリティテント”には多くのギャラリーがいたが、コース上にはギャラリーの数が少なく見えた!?(PHOTO/Blue Sky Photos)

1日のチケット2万3000枚中、一般向けは4500枚

大会2日目、15番パー3で今大会3人目のホールインワンをマークした昨年覇者のマシュー・フィッツパトリック。しかしそのときの感想は、

「もっと大歓声を聞きたかった。今週は人が少なくてビックリした」

というものだった。

もともとロサンゼルスCCはアップダウンがきつく、観戦エリアが限られるため、ギャラリー数を1日2万3000人に制限した(昨年は同3万人)。それでもチケットは完売だから、コースは大ギャラリーで埋め尽くされるはずだ。

ところが米メディアによれば、その2万3000人という数はUSGAやスポンサー企業が設置した“ホスピタリティテント利用”の1万4000人を含む数。

さらに、残る9000人のうち4500人分のチケットはロサンゼルスCCのメンバーが購入していた。彼らの多くはテントやクラブハウスで観戦することになる。

一般向けのチケットはわずか4500枚に過ぎないうえ、ロサンゼルスではゴルフに限らず、スポーツイベントを「帰路の渋滞を避けるため」最後まで見届ける人は少ないという。

最終日の1番ホール。ティーショットをホスピタリティテントのほうへ大きく曲げたハリス・イングリッシュのボールをギャラリーの女性が拾い上げるシーンが見られた。メジャーらしからぬアクシデントだが、これもギャラリーの熱狂度が低い表れだろうか。

一方、米東海岸では日曜夜のオンエアとなったテレビ中継は高視聴率を記録した。

フィッツパトリックが制した昨年より27%増。同じ西海岸で行われた21年大会(トーリーパインズGC)と比べても9%アップした。

ロサンゼルス地区では75年ぶりの全米オープン。次は2031年にリビエラCC、そして39年に再度ロサンゼルスCCに戻って来ることが決まっている。

※週刊ゴルフダイジェスト2023年7月11日号「バック9」より

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