「健康寿命のためにゴルフの動きを学ぶ」ゴルフフィジオセラピー(GPT)は体にやさしく、ゴルフスウィングもよくなるという。GPTジャパン代表の宇於崎孝さんが、ゴルフに役立つ”GPT流”のストレッチを教えてくれた。

ラウンド前後の体のケアは「”伸ばす”動きが大事です」(宇於崎さん)

GPTの講習会などではコンセプトが合うプロと協力し取り組んでいるという宇於崎孝さん。

「医学的知識がある人とレッスンプロなどの専門家が共同作業をするのが理想。お互いできないことができます」

GPTヘッドインストラクターで、ツアープロも指導する奥村竜也コーチは、

「レッスンプロには体に詳しい方が少ない。飛ばすために腰を回せ、しっかり振れなどと言って、ケガの危険性もあるのに結果だけを求めてしまうんですね。でも我々はゴルフで痛めた体をゴルフをしながら治すという感じです。するとスウィングもよくなる、体もよくなる、スコアもよくなる(笑)。私が教える浜崎未来も、トップジュニアでしたが、高2で体が壊れてゴルフをやめようと思った。でも、僕と出会って体にやさしいスウィングをつくろうと劇的に変えた。スウィングもよくなり体もよくなってきたので、ここからがまた楽しみです。セキ・ユウティンもこのコンセプトで変えて30ヤードアップしました」

こちらも有資格者の藤井貴士さん(37)は

「レッスンの考え方が変わった。ただ上手くなればいいのではなく体に対してどんな負荷が加わるか、ケガがどう起こるかが予測できるのでお客さんにむちゃな注文はしなくなりました」

今回、GPTの視点で、ラウンド前後の簡単な体のケアを宇於崎さんに教えてもらった。

モデルはプロゴルファーを目指す三浦春舞さん(高3)と森山亜衣さん(高2)。

「スタート前は動きやすい体をつくってあげるケア、ラウンド後は沈める、調整・リカバリーのほうを重視してくださいね」 

体とゴルフを上手くつなげて健康寿命もゴルフ寿命も延ばしていこう!

ラウンド前は"スウィングにつながる"ストレッチを!

ラウンド前①わき腹、肋間、広背筋

画像: 右脚を前に出し、少しつま先を立てる。顔は真っすぐに、骨盤はそのままで上半身を雑巾のようにねじりながら手は高く上げる。左側が伸長された後、一度リラックスする。左右10回ずつ。スウィングにもつながる

右脚を前に出し、少しつま先を立てる。顔は真っすぐに、骨盤はそのままで上半身を雑巾のようにねじりながら手は高く上げる。左側が伸長された後、一度リラックスする。左右10回ずつ。スウィングにもつながる

ラウンド前②肩甲骨と胸椎

画像: 脊柱を伸展させ胸を中に入れるように肩甲骨を外に開いてひじを閉じ、次に肩甲骨を寄せて肩の外旋をしっかり作り胸の前を開く。前後に10回ずつ。ゴルフに大事な肩甲骨と胸椎の可動性アップ

脊柱を伸展させ胸を中に入れるように肩甲骨を外に開いてひじを閉じ、次に肩甲骨を寄せて肩の外旋をしっかり作り胸の前を開く。前後に10回ずつ。ゴルフに大事な肩甲骨と胸椎の可動性アップ

ラウンド前③肩甲骨

画像: スポバンドのゴム使用。肩甲骨を後ろに開いていく感じで動かす。しっかり胸を張って、体幹を保持して肩甲骨を下へ引く感じで安定させる。10回。アドレス時の安定につながる

スポバンドのゴム使用。肩甲骨を後ろに開いていく感じで動かす。しっかり胸を張って、体幹を保持して肩甲骨を下へ引く感じで安定させる。10回。アドレス時の安定につながる

ラウンド前④お尻、股関節

画像: 座って左脚を右の太ももに乗せ、骨盤を起こし、おへそから前に倒す。右のお尻の後ろ側が張る感じがあればよい。左右10回ずつ。内旋可動域が上がり右の股関節がしっかり入る

座って左脚を右の太ももに乗せ、骨盤を起こし、おへそから前に倒す。右のお尻の後ろ側が張る感じがあればよい。左右10回ずつ。内旋可動域が上がり右の股関節がしっかり入る

ラウンド後は"疲労をとる"ストレッチを行いたい

ラウンド後①全身の筋膜ストレッチ

画像: 右手首を左手で持ち、右足を左足の前でクロスして、手を上げる(右写真)。そのまま弓なりのカーブができるように骨盤を左に動かす。回旋は入れずに足先から体全体が伸びるように。左右30秒ずつ

右手首を左手で持ち、右足を左足の前でクロスして、手を上げる(右写真)。そのまま弓なりのカーブができるように骨盤を左に動かす。回旋は入れずに足先から体全体が伸びるように。左右30秒ずつ

ラウンド後②アキレス腱やハムストリングスの伸長

画像: 壁に手を着いて、かかとを着けた状態でゆっくりストレッチ。かかとが浮かないように気をつけながら、壁を押すイメージで体重を少し前に移動させていく。左右30秒

壁に手を着いて、かかとを着けた状態でゆっくりストレッチ。かかとが浮かないように気をつけながら、壁を押すイメージで体重を少し前に移動させていく。左右30秒

ラウンド後③回旋系の伸長

画像: 顔を真っすぐのまま自分の手を見るようにして、骨盤から全身をねじられている感じで後ろを見る。体幹から全部が引っ張られるイメージ。かかとは浮かないように。左右30秒

顔を真っすぐのまま自分の手を見るようにして、骨盤から全身をねじられている感じで後ろを見る。体幹から全部が引っ張られるイメージ。かかとは浮かないように。左右30秒

ラウンド後④左右のひじのケア

画像: スウィングの動き通りにひじは痛くなりがち。左手は特に外側が痛くなる人が多く外側の筋肉を引っ張る。右手は内側が痛くなる人が多く内側から前腕を伸ばす感じ。屈筋群と伸筋群は別。10回ずつ

スウィングの動き通りにひじは痛くなりがち。左手は特に外側が痛くなる人が多く外側の筋肉を引っ張る。右手は内側が痛くなる人が多く内側から前腕を伸ばす感じ。屈筋群と伸筋群は別。10回ずつ

THANKS/美松GC PHOTO/Masaaki Nishimoto

※週刊ゴルフダイジェスト2023年6月27日号「フィジオセラピーで効率スウィング」より

This article is a sponsored article by
''.