プロデビュー戦でいきなり優勝し、目下注目度ナンバー1のローズ・チャン。彼女の強さの陰には、2人の指導者がいた。
画像: ペブルビーチの全米女子オープンでは9位タイだったローズ・チャン(Photo/Blue Sky Photos)

ペブルビーチの全米女子オープンでは9位タイだったローズ・チャン(Photo/Blue Sky Photos)

幼少期の恩師と大学時代の恩師を持つローズ・チャン

プロコーチのジョージ・ピネルがチャンを初めて練習場で見たとき、まだ彼女は11歳だったが、一瞬で「特別な存在であることを理解した」と言う。警察官や通信機器のセールスマンなどを経て40歳直前にPGAの認定プロとなり、レッスンを生業としたピネルは、今日まで数多くのゴルファーを指導。ケビン・ナやA・キム、女子では宮里藍と同時期に活躍したキム・ミヒョンらをトッププロに押し上げてきた。

「ジョージはゴルフだけでなく人生の素晴らしいアドバイザー」とチャン。

ピネルが78歳ということもあり、2人の関係は祖父と孫のようにも見える。彼は生徒たちに技術だけでなく、礼儀正しさや人としてあるべき姿を説く。そしてもっとも重要なのは「期待にどう対処するか」だという。

「ローズは目の前の試合に何を期待するかを尋ねられると、いつも『何もない』と答えます。本気で彼女はそう思っているのです」。期待に応えようと自分で自分にプレッシャーをかけ、崩れていくプレーヤーは多い。まっさらな気持ちで目の前の1打と向き合えることが「彼女の強さだ」と彼は言う。

そしてもう1人、飛躍の手助けをしたのがスタンフォード大ゴルフ部のアン・ウォーカーコーチ。

「彼女は私にこう言ってくれました。『ゴルフは大事だけれど、ほかにも人生には取り組むべきことは多い』と。確かに私にとってゴルフは私の職業で、大好きなことでもあるけど、それ以外にも趣味や若い世代にインスピレーションを与えることなど、やるべきことはたくさんあります。ゴルフに対する視点をコーチが変えてくれたのです」とチャン。

幼少期からの恩師と大学時代の恩師。彼らに見守られチャンはプロ転向3試合すべてベスト10入りを果たしている。

※週刊ゴルフダイジェスト2023年8月1日号「バック9」より

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