タイガーの"大学通算最多勝利記録"を更新したチャン
5月22日NCAAディビジョン1(全米大学体育協会最高部門)で19歳のローズ・チャンが個人戦2連覇を達成した。22-23年シーズンの成績は10戦8勝。スタンフォード大のコーチ、A・ウォーカー氏は、「彼女は絶対的エース。史上最高のアマチュアです」と教え子を絶賛した。
女子のカレッジゴルフ界で初めてNCAA個人戦連覇を達成したチャンはここ2年半、世界アマチュアランキング1位の座をキープしていた。
3年前には17歳で全米女子アマを制覇すると、その年の米国女子ツアー「ANAインスピレーション」で11位タイに入りローアマ 。21年には全米女子ジュニアで優勝。
そして今年はオーガスタナショナル女子アマを制するなど、”出れば勝つ”状態なのである。
ローズの足跡は元世界ナンバー1、メキシコ出身のオチョアと並び称される。オチョアもアリゾナ大2年のとき10戦8勝を挙げ、02年にはNCAA年間最優秀選手に輝いているが、「アマチュアとしてやるべきことはすべてやり切った」と大学を中退。下部ツアーで3勝を挙げ、すぐにレギュラーツアーに昇格。キャリア通算27勝を挙げ、世界ゴルフ殿堂入りも果たしている。
アマチュアとして獲るべきタイトルはすべて獲ったチャンは、先週プロ転向を表明した。
大学の先輩であるタイガーも全米ジュニア3連覇、全米アマ3連覇を達成し、「アマとしてこれ以上やることはない」とやはり2年で中退、プロに転向した。
そのタイガーの大学通算11勝をチャンはオーガスタの勝利で抜き、スタンフォード大学史上最多の12勝をマーク。まさに"女子版タイガー"なのである。
※週刊ゴルフダイジェスト2023年6月13日「バック9」より※一部加筆修正しています。