きっかけは自宅トイレにあったゴルフ漫画『あした天気になあれ』
「ゴルフを始めたきっかけは父が読んでいたゴルフ漫画が面白かったからです。何でかわかりませんが、『あした天気になあれ』がトイレに置いてあって(笑)。よく読んでいたのは『黄金のラフ』『DAN DOH!!』『KING GOLF』ですね。いまでも『KING GOLF』は読みます」(中野・以下同)
「父の練習に初めてついて行ったのが、確か小学2年生のとき。それから練習を続けて小学3年か4年で競技を始めました。もともとはドローというかフッカーだったのですが、このままでは上手くなれないと思って、高校2年くらいでスウィングを改造しようと決めました。そのときに八王子CCのメンバーさんに坂詰和久コーチを紹介していただき、そこからフェードに修正しました。もうフェードしか勝たんですね(笑)」。今のスウィングも、坂詰コーチの指導のもと、磨いてきたものだという。
「足りないのは体力」。中島啓太や蟬川泰果に触発
「今年の日本アマには勝ちましたが、まだまだ足りないことが多いと感じています。とくに体力面(ウェイトトレーニング)ができていなくて。身長は大きいほうですし、ガッチリしているように見えるのですが、脱いだらヤバいです(笑)。基本は月曜、水曜、金曜の6時半~8時半にする朝練と火曜の17時半~20時にする午後練でゴルフ部監督に考えていただいたトレーニングメニューを実践しています。監督の意向もあって、ゴルフ部全体で定期的に体力測定をしていて、その数値は徐々にですが上がっているので、成果は出ていると思います。入学当時は部内でも下のほうだったので(笑)。とはいえ、中島啓太さんの体つきを見ると自分は本当にまだまだだなと思います」
「それと食事管理にも気をつけています。昨年の日本学生で蟬川泰果さんと一緒になったときに食べ物の話を聞いたら、すごくストイックで細かく答えて頂きました。遠征では基本、外食になってしまうんですが、カップ麺で十分と思うことも多くて。今は、それもあまり良くないかなと思ってきました」
「憧れはジョン・ラーム。日本だと石川遼さんです」
「憧れはスウィングも似ていて世界一のジョン・ラーム選手。自分のスウィングはトップが小さいのですが、同じようなラーム選手が世界一になったので、「このスウィングでもいいんだ」と自信になりました。あとは国内だと石川遼さん! これまでに3回レギュラーツアーに出ているのですが、遼さん主催の大会がきっかけでレギュラーツアーに出られましたし、プロの最前線で10代からやってきている人なので。そのレベルまで行きたいですね」
趣味は「食べログを見ること」。好きな食べ物は「どん兵衛」
「趣味っていう趣味はないのですが、食べログで美味しそうなお店を探すのが好きで、遠征とかで部員全員が初めての場所だと、お店を探す担当は僕です。点数より、コメントと写真を信じるタイプで、ジャンルは問わないけど、保存しているのは焼き肉屋さんかラーメン屋さんが多いですね。好きな食べ物はカップ麺でとくに「どん兵衛」。「どん兵衛」なのでカップラーメンではなくカップ麺です(笑)。嫌いな食べ物はとろけていないチーズ。ピザは好きですが、サンドイッチに入っているチーズとかは苦手です。あとセロリとか癖が強いと感じてしまうので……」
中野麟太朗は現在早稲田大学2年生。身長は184.5センチ。ラームに似ていると言われるコンパクトなトップから300ヤードを飛ばすドライバーが「最大の武器」と話す。ツアーで躍動中の中島啓太・平田憲聖・蟬川泰果の3歳下の19歳。ネクストヒーロー候補のひとりだ。
※週刊ゴルフダイジェスト2023年9月12日号より(PHOTO/Hiroyuki Okazawa)
※2023年9月1日18時15分、一部加筆修正しました。