9月19日、ミケルソンは自身のギャンブル癖についてSNSに長文コメントを投稿。「今年のフットボールシーズンは、節度を持って楽しむことになる。私は依存症になってしまったけれど、もう楽しくはないと考えられるようになった。今年は賭けません」と脱ギャンブルを宣言した。
以前はNFLだけでなく、大学の試合にも数千万円を賭けていたが、「経済的安全が脅かされることはなかったけれど、愛する人たちや大切な人たちを傷つけてしまった」と53歳にして反省を述べた。
「最悪な時期も私を愛し、献身的に支えてくれた妻エイミーに感謝しています。彼女のおかげで、なりたい自分に戻ることができた。専門家の助けを借り、依存症から回復した結果、いまでは内なる静けさと平和を感じながら毎日を過ごせています。愛する人との時間は、賭け事で勝つことよりもはるかに心に残るでしょう」
コメントが発表される前には、1995年のライダーカップで米国チームのキャプテンを務めたラニー・ワドキンスが、「ゴルフがなかったら、やつはどこかの“どぶ”でギャンブルをしているだろう」と痛烈に批判したことも、今回の声明の引き金になった。海外では、トップアスリートはギャンブル依存リスクが高くなるとの研究結果が多く発表されていて、男女比では男性アスリートが圧倒的にギャンブル依存症が多く、引退したアスリートはさらにハイリスクになる。
「好プレーでギャラリーの喝采を浴びる。その高揚感を味わったらやめられない」というプロは多く、試合での緊張と興奮はギャンブルとの親和性が高い。今後はギャンブルではなく、本業で話題を提供してほしい。
※週刊ゴルフダイジェスト2023年10月10日号より(PHOTO/Blue Sky Photos)