PGAツアー参戦を懸けた最終戦が始まる
今年9月のDPワールドツアー「カズーフランスオープン」を制し、欧州ツアーでは青木功、松山英樹に次ぐ日本人3人目の快挙を達成した久常涼。ZOZOチャンピオンシップ直後の渡欧前に、いま最も注目すべき日本人ゴルファーの強さと素顔に迫った!
GD カズーフランスオープンの優勝から日本オープン出場。そしてZOZOチャンピオンシップでの6位タイと快進撃が止まりませんが、久々の日本の試合で海外との違いや差を感じた部分はありますか?
久常 やっぱり日本は楽しいですね。それに日本もレベルが高いと改めて感じました。
GD 海外に出ていろいろ感じることがあると思いますが、そもそも海外志向は強かった?
久常 そうですね。PGAツアーが目標ですけど、よりレベルの高いところでゴルフをしたいという気持ちは常にあります。
GD 高校卒業時に大学進学を選ばなかったのも同じ理由?
久常 もちろん大学という選択肢は考えていたし、実際に大学にも見に行かせてもらいました。でも、もっとレベルの高いゴルフを求めてというか、学生のゴルフよりプロのほうが当たり前ですけどレベルは高いと思っていたので、どうせその世界に行くなら早いほうがいいかなと。自分が一番吸収できる時に行かなきゃと思っていました。
GD そういう決断は誰かに相談していつも決めるんですか?
久常 いろんな人に相談はしますが、最後は自分で決めます。自分の人生なので!
GD 今年は何んといってもDPワールドツアーでの優勝だと思いますが、向こうで1年間戦って勝てる手応えは感じていましたか?
久常 全く感じていなかったですね。トップ10争いはしていたと思いますけど、優勝争いができている感覚もなかった。だから何かが足りないというか、全てが足りないんだろうなと思っていました。
GD それでも勝てたのは?
久常 今年1年自分のペースでゴルフができていたからじゃないですかね? 日本にいるといろんな先輩としゃべっちゃうんで(笑)。でも、全てが足りないと思っても、そこで自信がなくなっちゃうわけじゃなく、自分に期待せずにできていたと思います。欲を出さないというか、それが自分のペースでやれることに繋がっていたのかもしれません。
GD 優勝スピーチも全て英語で話していましたよね。あえて厳しい環境に身を置いたほうが自分を引き出せたりするんですか?
久常 どうですかね? 英語は全然まだまだなんですが、ゴルフも英語もできないのは自分が悪いだけで、誰のせいでもないですからね。だから良くも悪くも環境って本当に大事だと思います。
GD プロデビュー時のQTランク1212位から考えると今の自分は想像できました?
久常 できないですよ! でも運とかツイてる部分はあったと思います。ゴルフを始めた時の環境もそうですし、田渕潔監督(岡山県作陽高校)に出会えたことや、ゴルフが上手くなるための環境に恵まれていたと思います。