今シーズンからDPワールドツアー(欧州ツアー)の年間ポイントレースで上位10人(有資格者を除く)に、翌シーズンのPGAツアーカードが付与される。日本から参戦中の久常涼は現在9番目に位置し、PGAツアーまであと一歩まできている。日本時間の16日(木)16時30分にラスムス・ホイガードと一緒に1番ティーからスタートする久常のインタビュー記事を掲載する。
画像: 久常涼。2002年、岡山県に生まれ。高校は渋野日向子と同じ岡山県作陽高校を卒業しプロ転向。プロ1年目にABEMAツアーで3勝を挙げ、規定によりレギュラーツアーに参戦し、7試合で賞金シードを獲得。翌年にはDPワールドツアー(欧州ツアー)のQTで7位に入り今季から参戦中

久常涼。2002年、岡山県に生まれ。高校は渋野日向子と同じ岡山県作陽高校を卒業しプロ転向。プロ1年目にABEMAツアーで3勝を挙げ、規定によりレギュラーツアーに参戦し、7試合で賞金シードを獲得。翌年にはDPワールドツアー(欧州ツアー)のQTで7位に入り今季から参戦中

PGAツアー参戦を懸けた最終戦が始まる

今年9月のDPワールドツアー「カズーフランスオープン」を制し、欧州ツアーでは青木功、松山英樹に次ぐ日本人3人目の快挙を達成した久常涼。ZOZOチャンピオンシップ直後の渡欧前に、いま最も注目すべき日本人ゴルファーの強さと素顔に迫った!

GD カズーフランスオープンの優勝から日本オープン出場。そしてZOZOチャンピオンシップでの6位タイと快進撃が止まりませんが、久々の日本の試合で海外との違いや差を感じた部分はありますか?

久常 やっぱり日本は楽しいですね。それに日本もレベルが高いと改めて感じました。

GD 海外に出ていろいろ感じることがあると思いますが、そもそも海外志向は強かった?

久常 そうですね。PGAツアーが目標ですけど、よりレベルの高いところでゴルフをしたいという気持ちは常にあります。

GD 高校卒業時に大学進学を選ばなかったのも同じ理由?

久常 もちろん大学という選択肢は考えていたし、実際に大学にも見に行かせてもらいました。でも、もっとレベルの高いゴルフを求めてというか、学生のゴルフよりプロのほうが当たり前ですけどレベルは高いと思っていたので、どうせその世界に行くなら早いほうがいいかなと。自分が一番吸収できる時に行かなきゃと思っていました。

画像: 昨年末、欧州ツアーのQTを受験し7位で出場権をつかみ、シーズン開幕戦でいきなり2位に入る。9月に行われた『カズーフランスオープン』では最終日に66を叩き出し大逆転で優勝(PHOTO/Getty Images)

昨年末、欧州ツアーのQTを受験し7位で出場権をつかみ、シーズン開幕戦でいきなり2位に入る。9月に行われた『カズーフランスオープン』では最終日に66を叩き出し大逆転で優勝(PHOTO/Getty Images)

GD そういう決断は誰かに相談していつも決めるんですか?

久常 いろんな人に相談はしますが、最後は自分で決めます。自分の人生なので!

GD 今年は何んといってもDPワールドツアーでの優勝だと思いますが、向こうで1年間戦って勝てる手応えは感じていましたか?

久常 全く感じていなかったですね。トップ10争いはしていたと思いますけど、優勝争いができている感覚もなかった。だから何かが足りないというか、全てが足りないんだろうなと思っていました。

GD それでも勝てたのは?

久常 今年1年自分のペースでゴルフができていたからじゃないですかね? 日本にいるといろんな先輩としゃべっちゃうんで(笑)。でも、全てが足りないと思っても、そこで自信がなくなっちゃうわけじゃなく、自分に期待せずにできていたと思います。欲を出さないというか、それが自分のペースでやれることに繋がっていたのかもしれません。 

GD 優勝スピーチも全て英語で話していましたよね。あえて厳しい環境に身を置いたほうが自分を引き出せたりするんですか?

久常 どうですかね? 英語は全然まだまだなんですが、ゴルフも英語もできないのは自分が悪いだけで、誰のせいでもないですからね。だから良くも悪くも環境って本当に大事だと思います。 

GD プロデビュー時のQTランク1212位から考えると今の自分は想像できました?

久常 できないですよ! でも運とかツイてる部分はあったと思います。ゴルフを始めた時の環境もそうですし、田渕潔監督(岡山県作陽高校)に出会えたことや、ゴルフが上手くなるための環境に恵まれていたと思います。

画像: 高校卒業してプロ転向1年目でABEMAツアーでいきなり3勝を挙げ、その年の後半戦からレギュラーツアーに参戦。写真の『三井住友VISA太平洋マスターズ』4位タイを含め、出場した7試合であっさり賞金シードを獲得した

高校卒業してプロ転向1年目でABEMAツアーでいきなり3勝を挙げ、その年の後半戦からレギュラーツアーに参戦。写真の『三井住友VISA太平洋マスターズ』4位タイを含め、出場した7試合であっさり賞金シードを獲得した

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