現在のギア契約はブリヂストンとのボールのみで、クラブ契約はフリー。ドライバーは長年キャロウェイのマーベリック サブゼロを愛用していたが、今季の開幕戦は同じキャロウェイのローグST♦♦♦Sだった。その後、パラダイム♦♦♦を使うなど序盤は試行錯誤の様子だったが5月の試合あたりからテーラーメイドのステルス2プラスに一本化、それがエースとなっていった。
このドライバーについて稲見は、「ヘッドの厚みを含めてシンプルに顔が好きで構えやすく、フェードが打ちやすいです。打感は食い付きがいいのに弾く感じもあって自分のイメージとマッチしたんです。スピン量は他のモデルよりも少し多めで2500回転ぐらいあります。低スピン過ぎるとドロップする時があるので、自分のフェードに合っていると思います」
シャフトは当初N.S.プロのレジオフォーミュラM+だったが、今はジ アッタスV2。ちなみに3Wと2本のUTは開幕時からずっとステルス2。
アイアンは2017年モデルのテーラーメイドP770を8年間使い続けていたが、10月のスタンレーレディスホンダでニューモデルのミズノプロ243にスイッチ。ミズノの鍛造アイアンは小学生の時からジュニア時代に愛用していて、「顔がいいし、打感と抜けもやっぱりいい。それと、この243は左にミスした時に、飛ばないでくれるのが一番いいなと」
また、この試合からボーケイの58 度ウェッジをSM8からSM9に変更。ソールはバウンス効果の強弱をコントロールしやすいMグラインドで、「開いても、普通でも、いろいろ操作しやすい」と本人。
シャフトはアイアンと同じスチールファイバーfc 90cw。"cw" モデルは先端が細めのテーパードタイプ。
パターはトラスTB1のヒールネック。スコッティキャメロンのブレードタイプやトラスタイプのJUNO TB1.5を試すこともあったが、今は長年使っているエースのトラスTB1。
この1年、こういったクラブのアップデートも優勝の要因となった。一度決まると、稲見は長く愛用するタイプ、この14本が米ツアー挑戦のベースになるはずだ。
稲見萌寧の14本スペック
1W/ステルス2 プラス (10.5度)・ジ アッタスV2(5S)
3W/ステルス2 フェアウェイ(15度)・ジ アッタスV2(5S)
3U・4U/ステルス2 レスキュー(19度・22度)・N.S.プロ PROTOTYPE
5I~PW/ミズノプロ243・スチールファイバーfc 90cw
AW・SW・LW/ボーケイデザイン SM9・スチールファイバーfc 90cw
PT/トラスTB1 ヒール パター
BALL/ツアーB XS
※スペックは編集部調べ ※スペックやスタッツは11月26日時点のもの
※週刊ゴルフダイジェスト2023年12月5日号より(PHOTO/Shinji Osawa、Hiroyuki Okazawa)