セッティングで、まず目に留まるのは、タイトリストのニューアイアンだ。5番からPWがT100、4番のみT150。
「T100の4番だと弾道が低く、キャリーにばらつきが出てしまったので、T150を打ってみたら、スピン量が増えて弾道が安定して、飛距離もアップしてUTとアイアンの飛距離差がいい具合に近づいて、各番手の飛距離ピッチがしっくり揃いました」(鈴木)
T150は、同型T100のロフトを各番手2度ずつ立ててボール初速を向上させたモデルだが、それが結果的に、鈴木がイメージする弾道やスピン量に合致したようだ。この4Iの飛距離の目安は215ヤード。
ドライバーはTSR2。「(同シリーズの)TSR3のほうがつかまりがいいのですが、僕の場合はつかまると同時にスピン量が減ってしまいます。TSR2にしてスピンを入れることで理想的な弾道の高さを出しています」
鈴木といえば、自他ともに認めるパッティング巧者で、得意クラブは即答で「パターです!」。スコッティキャメロンのサークルTでマレットタイプの34インチを使う。「マレット型を長年愛用しています。見た目がすっきりしていて、スッと構えられるところが気に入っています」。ネックはショートスラントタイプ。
「昔から、このすっきりネックが好きで、以前、他社(ホンマ)のパターを使っていた時も、同じくショートスラントネックでした。このキャメロンは約2年使っています」
現在、バーディ率、パット率ともトップ10に入っていて、バーディ奪取の爆発力がスタッツからも読み取れる。シャフトはウッド類がベンタス系、アイアンとウェッジはDG EXだが、UTのみスピーダーにこだわる。「UTの弾道が吹き上がるのが悩みでしたが、スピーダーを入れたからそれがなくなったので、これは譲れません」
鈴木晃祐のクラブとスペック
1W/TSR2(9度)・ベンタスブラック(6-X)
3W・5W/TSR2フェアウェイメタル(15度・18度)・ベンタスTRブルー(7-X)
4U/TSR3ユーティリティメタル(21度)・スピーダーTR Hybrid105(X)
4I/T150アイアン(22度)・DG EXツアーイシュー(X100)
5I~PW/T100アイアン・DG EXツアーイシュー(X100)
AW・SW/ボーケイデザインSM9(52度・58度)・DG EXツアーイシュー(X100)
PT/スコッティキャメロン サークルTファストバック1.5(3度)
BALL/プロV1x
※週刊ゴルフダイジェスト2023年10月17日号より(PHOTO/Tadashi Anezaki、Hiroaki Arihara TEXT/Kazuma Yamakawa)