ルーキーイヤーですでに2勝、20歳の神谷そら。ティーショットの平均飛距離、260.5ヤードは2023JLPGAツアーのナンバーワン。同年代で4勝を挙げている櫻井心那とともにツアーを牽引する存在になりそうだ。クラブはヤマハ契約、ドライバーは今秋に登場したRMX VD/Mを使って、いきなり日本女子プロにも勝った。使用クラブについて神谷本人に聞いた。
画像: RMX VD/Mドライバーのウェイトをフェース寄りに移動し、鉛を貼って重心位置調整。スピンを抑え、低めの強い弾道を狙ったチューニング

RMX VD/Mドライバーのウェイトをフェース寄りに移動し、鉛を貼って重心位置調整。スピンを抑え、低めの強い弾道を狙ったチューニング

打ちたい高さや球筋が出てくれるRMX VD/Mドライバー

「このドライバー、操作性がとてもいいんです。直進力があって飛ぶことは前提ですが、打ちたい高さや球筋が出てくれることが一番。あとは音と打感の良さ。弾く感じよりもくっつく打感が好きなんです」

画像: 1Wのシャフトはベンタスブラック。長さは45.25インチ。ロフトは-1度設定の9.5度。ライ角はややアップライト

1Wのシャフトはベンタスブラック。長さは45.25インチ。ロフトは-1度設定の9.5度。ライ角はややアップライト

ソールのウェイト位置を前後に動かして、重心深度を大きく調整できるのがRMX VD/Mドライバーの特徴。神谷はそのウェイトをフェース寄りに移動しつつ、鉛も貼って重心位置を調整。スピン量を抑え、低めの強い弾道を狙ったポジションだ。ネック調整機能によりロフトは9.5度、ライ角はややアップライトに設定。

「シャフトは一昨年からずっとベンタス(ブラック)です。この3Wもほぼ同じタイミングでスイッチしました。3Wも飛距離ではなく、打感と打ちやすさで選びました。あっ、でもこの間、235ヤード先のバンカーを越えました」

画像: かみや・そら。2003年4月生まれ。岐阜県出身。麗澤瑞浪高校を経て2023年1月にプロ入り。4月のフジサンケイレディスで初優勝、9月のメジャー、日本女子プロ選手権で2勝目。写真右の3Wのネックにも鉛を貼る。つかまりを良くするポジション

かみや・そら。2003年4月生まれ。岐阜県出身。麗澤瑞浪高校を経て2023年1月にプロ入り。4月のフジサンケイレディスで初優勝、9月のメジャー、日本女子プロ選手権で2勝目。写真右の3Wのネックにも鉛を貼る。つかまりを良くするポジション

アイアンはバックフェース下寄りに鉛を貼って入射角を調整

アイアンはRMX VD/R。男子の今平周吾も使うバリバリのツアーモデルだ。全番手のバックフェースに鉛を貼っている。本人に聞くと、「?」とのことで、ヤマハのクラブ担当者に確認した。「神谷プロは、アップライトなヘッド軌道でダウンブローの度合いがきつめ。それを抑えるための鉛です」。ヘッド後部を重くすることで入射角をゆるやかにする狙いだ。

画像: アイアンはRMX VD/R。シャフトはN.S.プロモーダス³TOUR105(S)。アイアンは全番手、バックフェースの同じ位置に鉛を貼っている

アイアンはRMX VD/R。シャフトはN.S.プロモーダス³TOUR105(S)。アイアンは全番手、バックフェースの同じ位置に鉛を貼っている

実は、新パターを投入したのも日本女子プロ選手権から。そして、そのままその週に優勝。オデッセイ2ボール ELEVENトリプルトラックパター。「グリーンの芝目や芝質に左右されず、打ち出しから静かにしっかり転がる感じがします」とは本人。通常の2ボール ELEVENはホワイトホットインサートだが、これはマイクロヒンジ・インサートタイプ。

画像: 市販モデルと違って、マイクロ・ヒンジインサートが入ったプロトタイプ。今季の平均パット数は1.77でツアー7位

市販モデルと違って、マイクロ・ヒンジインサートが入ったプロトタイプ。今季の平均パット数は1.77でツアー7位

ボールはキャロウェイのクロムソフト。「今年の開幕戦から使っています。神谷プロはソフトな感触が好み。打感の良さとコントロール性能のバランスを気に入って選びました。クロムソフトXやLSではなく、スタンダードなクロムソフトにしたのは、他の選手よりも球が高いタイプなので、状況に応じて低くコントロールしやすいから、との理由です」(キャロウェイのボール担当者)

神谷のスタッツは、飛距離が1位で、イーグル数は7つで2位。はまった時の豪快なゴルフで、残り数試合も暴れてくれそうだ。

画像: 2本のUTのみ、前モデルのRMX VD UTを入れる。3Uのロフトは1度立てた18度

2本のUTのみ、前モデルのRMX VD UTを入れる。3Uのロフトは1度立てた18度

10本がヤマハ、4本がキャロウェイ
1W/RMX VD/M(9.5度)・ベンタスブラック(5-X)
3W/RMX VD/F(15度)・ベンタスブラック(5-X)
3U・4U/RMX VD UT(2022年モデル)(18度・22度)・ツアーAD DI-75 HB(X)
5I~PW/RMX VD/R・N.S.プロ モーダス³TOUR105(S)
GW・AW・SW/JAWSフォージド(2021年モデル)・N.S.プロ モーダス³TOUR105(S)
PT/オデッセイ2ボールELEVEN マイクロヒンジ・インサート(3度)
BALL/クロムソフト
※スペックは編集部調べ ※1Wはネック調整でロフト10.5度→9.5度。3Uはロフト19度を18度に立てている

※週刊ゴルフダイジェスト2023年10月31日号より(PHOTO/Hiroaki Arihara)※※スペックやスタッツは10月20日時点のもの

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