今シーズンも大いに沸かせてくれた国内女子ツアー。2023年に開催された全38試合の優勝者のギアを調べた。

今シーズン優勝を飾った選手たちのクラブを紹介。

ドライバー:国産ブランドが38戦中23勝! ダンロップ勢が大活躍!

昨シーズンはスリクソン10勝、キャロウェイ9勝と拮抗していたが、今年はゼクシオを含めたダンロップ勢が強さを発揮。

その原動力となっているのが、JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップで今季5勝目を挙げ、見事2年連続の年間女王となった山下美夢有。さらに、今年からレギュラーツアーに参戦している昨年のステップ・アップ・ツアーの賞金女王の櫻井心那だ。6月末の資生堂レディスで初優勝を挙げると10月までに4勝。10代での4勝は史上3人目の快挙。その櫻井が使用している「スリクソンZX5 MkⅡ LS」はブルックス・ケプカが全米プロを制し、松山英樹も使用するモデルだ。

また、双子の岩井姉妹が使うヨネックスが2人合わせて5勝を挙げ、神谷そらがヤマハで2勝するなど、国産ブランドの勝率が6割となっている。

ただし、国産ブランド使用プロは全員が、そのメーカーの契約プロであるのに対して、クラブ契約フリーの選手が選んだのはキャロウェイの「パラダイム」シリーズ。開幕戦とアース・モンダミンカップを制した申ジエ、2度目の日本女子オープン勝者となった原英莉花、ドライビングディスタンスで4位につける穴井詩、三菱電機レディスで初優勝を飾ったリ・ハナ、そして伊藤園レディスで同じく初優勝を飾った西郷真央らが使用し、シリーズで8勝を挙げている。

画像: 2023年ドライビングディスタンス。上位10人中6人が優勝者と、飛ばし屋が国内女子ツアーをけん引している。

2023年ドライビングディスタンス。上位10人中6人が優勝者と、飛ばし屋が国内女子ツアーをけん引している。

アイアン:6人合わせて14勝、7Iロフト角31度。「ZX5 MkⅡ」がツアーを席巻!

「スリクソン ZX5 MkⅡ」の勢いが止まらない。昨シーズン終盤に発表されると、今季は契約プロのほとんどがスイッチ。山下美夢有、櫻井心那、菅沼菜々、青木瀬令奈(ZX7 MkⅡとのコンボ)で13勝に加え、クラブ契約フリーのリ・ハナも使用している。

女子プロが使うアイアンの7番のロフト角は32~34度が主流だったが、「スリクソン ZX5 MkⅡ」は31度とやや立っている。女子プロが使用するアイアンもストロングロフト化が進んだ形だが、ロフトが立っても球の高さが出しやすく、弾道を打ち分けられる高い操作性を持ち、スピンも入って止められる。その優位性をはっきりと示した。

ダンロップに続くのはミズノ、ヨネックスと、国産ブランドが上位を独占しているのも今シーズンの特徴だ。メジャーでもサロンパスカップが「ブリヂストン221CB」(吉田優利)、日本女子プロが「ヤマハRMX VD/R」(神谷そら)、日本女子オープンが「ミズノJPX 923 TOURプロトタイプ」(原英莉花)、ツアーチャンピオンシップリコーカップが「スリクソン ZX5 MkⅡ」(山下美夢有)と全試合で国産アイアンが制覇しているのも面白いデータ。

また10月のスタンレーレディスホンダから、9月に発売になったばかりの「ミズノプロ243」に8年ぶりにスイッチした稲見萌寧は、5試合目のTOTOジャパンクラシックで早くも結果を残した。4日間のパーオン率は72ホール中68ホールで、94.44%という数字を叩き出している。

画像: 2023年シーズンのブランド別勝ち数。

2023年シーズンのブランド別勝ち数。

PHOTO/Tadashi Anezaki、Hiroyuki Okazawa、Shinji Osawa、Hiroaki Arihara、Tomoya Nomura

※週刊ゴルフダイジェスト2023年11月28日号「チャンピオンたちのクラブ」より一部改訂して掲載

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