桑木志帆をサポートしてきた小楠和寿トレーナーは、スウィングに直結するトレーニングに定評がある。桑木自身も「トレーニングしてきたことが成績にもつながって、その大切さを感じています」とシーズンを通してトレーニングを続ける重要性を実感している。ここでは特に運動不足や加齢による体力低下にうってつけの手軽にできるトレーニングを教わった。
プランクの姿勢で横歩き
スウィングの再現性や飛距離を確保するためには、体幹を使って打つことが重要と言われている。その体幹とは、頭と腕を除く胴体の筋肉のこと。今回のトレーニングは、その胴体の筋肉群に刺激を入れながら横歩きの動作を加えていく。そうすることで体幹をゆるませずにスウィングできる感覚をつかむことができる。
「まずは『プランク』と呼ばれる体幹トレーニングの基本姿勢を取ります。そこから左右に一歩ずつ横歩きをして元の位置に戻ります。プランクの姿勢をキープしながら往復5回を1セットに、2セットから始めてみましょう」(小楠トレーナー、以下同)
うつ伏せになって両ひじをつき、かかとから頭までを一直線にした「プランク」の姿勢を基本姿勢とする。姿勢をキープしながら、腕、足を横に動かし横歩きをして元の位置に戻る。体幹をゆるませずに腕や足を使う動きを加えることが、このトレーニングのポイントだ。
NGなのは、体を一直線にせずに腰を上げてしまうこと。但し、体を一直線にしたプランクの姿勢では負担が大きすぎる場合は、少し腰を高くした姿勢で始めるといいだろう。体幹が鍛えられてくるタイミングで腰を落とし、体を一直線にできることを目標にしよう。
スウィングに当てはめてみると、体幹をゆるめたスウィングでは体のターンが少なくなり腕を大きく振る、いわゆる手打ちのスウィングになってしまう。それでは再現性は低くなり飛距離も期待できない。
体幹をゆるませずに横歩きの動きを加えたトレーニングでは、腹筋や腹斜筋、胴体と下半身をつなぐ腸腰筋といった筋肉群をゆるませずに連動できるようになると小楠トレーナー。スウィングに直結する体幹トレーニングをさっそくやってみよう。
取材協力/J’sスポーツボディ